• アプリケーションノート

ノンターゲット食品添加物スクリーニングにおけるイオンモビリティー TWCCSN2 値の使用

ノンターゲット食品添加物スクリーニングにおけるイオンモビリティー TWCCSN2 値の使用

  • Michael McCullagh
  • Jeff Goshawk
  • Séverine Goscinny
  • Waters Corporation
  • Sciensano

要約

イオンモビリティー TWCCSN2 を農薬スクリーニングアッセイに取り入れるための先駆的な戦略が発表されており4-6、低分子分析での TWCCSN2 のルーチン使用が、製薬(代謝、メタボロミクス、脂質)、法中毒学、食品安全性(動物用医薬品、マイコトキシン、ステロイド、ステビオール配糖体、天然物スクリーニング、天然毒など)を含む複数の研究分野にわたって発展しています7-10TWCCSN2 の検索可能なライブラリーが作成されており、このライブラリーでは TWCCSN2 値をスクリーニングパラメーターとして使用することにより、同定の特異性が向上し、誤検出が減少しています。クロマトグラフィーによる添加物多成分一斉分析法と MS ライブラリー(TWCCSN2 が取り入れられている)を使用しているこのアプローチは、「市販」の食品中の FA のノンターゲットスクリーニング調査に利用されています。

アプリケーションのメリット

  • ルーチンの UPLC-IM-MS 戦略を使用して、ポジティブイオンおよびネガティブイオンのマルチパラメーター食品添加物ライブラリーが作成されている
  • 保持時間、衝突断面積、プリカーサー/イオンモビリティープロダクトイオンの精密質量測定などのスクリーニングパラメーターの組み合わせにより、ノンターゲット食品添加物スクリーニングアッセイでの検出特異性を改善することができる
  • 記載した食品添加物ライブラリーには、甘味料、食品着色料、酸化防止剤、保存料が含まれている
  • FA CCS ライブラリーの予想値と比較して、ポジティブイオン化モードおよびネガティブイオン化モードを使用してルーチンに検出された FA の TWCCSN2 のデルタ値は 2% 未満であった
  • 多要素質量分析のスクリーニングパラメーターの直交性によって得られる、より大規模で柔軟な分析後解析ワークフローの許容範囲を適用して検出が行えた

はじめに

食品添加物(FA)の使用は欧州連合(EU)のさまざまな法律によって厳しく規制されていますが1、各国の規制当局は、効果的な管理が行われていることを確認し、それぞれの集団中で食品添加物の消費をモニターする責任があります2。これらの要件を満たすため、分析メソッドは、さまざまな食品中に含まれるこれらの物質を、市場で入手可能な多数の項目において定量できる必要があります。多くの分析アプリケーションがすでに正常に導入されていますが、一般に、それらの対象になる添加物や食品マトリックスは非常に少数です。このような状況下で、市場にはそのような製品が大量に出回っていることを考慮すると、食品中の添加物レベルをモニターすることは非常に困難で費用がかかります。1 回の分析で最も多くの FA を柔軟にカバーできる、より汎用的でハイスループットの多成分一斉分析法を開発することで、分析プロセスをより効率化することができます。このような分析法により、管理が必要な食品添加物の組成をより広範にカバーでき、さらに、サンプルあたり 1 回の分析で、複数の FA に対する曝露を評価できます。

EU の法律によると、FA とは、「栄養価の有無に関わらず、通常はそれ自体を食品として消費することはなく食品の典型的な原材料として 使用されることのない物質」です3。これらの物質は、欧州食品安全機関(EFSA)による安全性評価の後、欧州委員会によって食品での使用が承認されます。承認されるかどうかは、健康に対する有害性が見られないこと、および使用が EU の法律(例:技術的ニーズおよび消費者のメリット)に適合しているかどうかによります。国の食品管理システムの導入による法律の施行は、理想的には国内で販売されるすべての食品を対象にすべきです。同様に、リスク評価の場合、FA の 1 日摂取量の代表的な推定値を得るには、多数の製品を分析する必要があります。増え続けるサンプルマトリックスと多数の FA(承認済み/未承認)に対処するには、効果的で信頼性の高い分析法の開発が不可欠です。

TWCCSN2(窒素バッファーガスに対する T-Wave の衝突断面積)指標が取り入れられた質量分析ライブラリーの有用性を調査しました。UPLC-IM-MS(超高速高分離液体クロマトグラフィーイオンモビリティー質量分析)は、イオンモビリティー分析(IMS、MS 分析の前の気相分離)と UPLC(中性分子種の分離)の組み合わせで構成されています。UPLC(秒単位)、IMS(約 10 ミリ秒)、飛行時間型 MS(マイクロ秒単位)のネスト化した時間スケールは、複雑なサンプルのハイスループット分析の要件に対応しています。化合物の IM 分離は、気相イオンが、装置の質量分析計の前に配置された T-Wave イオンモビリティー(TWIM)RF イオンガイド内で分離されることにより得られます。モビリティー分離は、比較的弱い電界を使用して、イオンのパケットを不活性バッファーガス(通常は窒素)中を通過させることによって得られます。得られる分離は、分子の質量、電荷、形状などの要因によって異なります。これにより、補足的な同定指標として TWCCSN2 が生成されるのに加えて、LC および MS での分離に追加の次元が加わります。

イオンモビリティー TWCCSN2 を農薬スクリーニングアッセイに取り入れるための先駆的な戦略が発表されており4-6、低分子分析での TWCCSN2 のルーチン使用が、製薬(代謝、メタボロミクス、脂質)、法中毒学、食品安全性(動物用医薬品、マイコトキシン、ステロイド、ステビオール配糖体、天然物スクリーニング、天然毒など)を含む複数の研究分野にわたって発展しています7-10TWCCSN2 の検索可能なライブラリーが作成されており、このライブラリーでは TWCCSN2 値をスクリーニングパラメーターとして使用することにより、同定の特異性が向上し、誤検出が減少しています。クロマトグラフィーによる添加物多成分一斉分析法と MS ライブラリー(TWCCSN2 が取り入れられている)を使用しているこのアプローチは、「市販」の食品中の FA のノンターゲットスクリーニング調査に利用されています。

実験方法

サンプルの説明

食品添加物についてスクリーニングした食品:赤色果実ヨーグルト(YB)、ストロベリーヨーグルト(YS)、栄養ドリンク(D1)、「ゼロ」レモンドリンク(D2)。「ゼロ」ストロベリー・キウイドリンク(D3)、無色の強壮飲料(D4)、スパークリングレモネードドリンク(D5)。(注:「ゼロ」は、糖が添加されていないことを意味します。)

サンプル前処理

ソフトドリンク:H2O で 10:1 と 100:1 に希釈

ヨーグルトの抽出メソッド:ヨーグルトサンプル(15 g)を秤量して、Waters 50 mL スクリューキャップ遠心分離チューブに入れました。10 mL のアセトニトリル含有 1% 酢酸を抽出溶媒として添加し、ボルテックスミキサーを使用してチューブを 1 分間激しく混合しました。このチューブに無水 MgSO4 (6 g)および酢酸ナトリウム(1.52 g)を添加して、相分離を誘導しました。サンプルを直ちに 1 分間振とうした後、1500 rcf、4 ℃ で 5 分間遠心分離しました。上清(8 mL)を、MgSO4(1.2 g)、PSA(410 mg)、C18(404 mg)が入った遠心分離チューブ(50 mL)に注いで、サンプルの分散固相抽出(SPE)(dSPE)を行いました。サンプルを 1 分間ボルテックスし、1500 rcf、4 ℃ で 5 分間遠心分離しました。

LC 条件

LC システム:

ACQUITY UPLC I-Class PLUS

検出:

イオンモビリティー質量分析

バイアル:

LCMS 品質証明透明ガラス 12 × 32 mm スクリューネックトータルリカバリーバイアル、キャップ付きおよびプレスリット PTFE/シリコンセプタム付き、1 mL(製品番号:600000671CV)

カラム:

ACQUITY UPLC HSS T3 100 mm × 2.1 mm、1.8 µm(製品番号:186003539)

カラム温度:

45 ℃

サンプル温度:

10 ℃

注入量:

10 µL

流速:

0.4 mL/分

移動相 A:

10 mM 酢酸アンモニウム水溶液(0.1% ギ酸)

移動相 B:

10 mM 酢酸アンモニウム含有メタノール/アセトニトリル(1:1)(0.1% ギ酸)

グラジエント:

95:5(A:B)で 0 ~ 0.5 分アイソクラティック、

6.0 分(0:100)、9.0 分(0:100)、

9.5 分(95:5)、11.0 分(95:5)

MS 条件

MS システム:

SYNAPT G2-Si

イオン化モード:

ESI+ および ESI-

キャピラリー電圧:

3 kV(ESI+)および 2.2 kV(ESI-)

コーン電圧:

30 V

脱溶媒温度:

550 ℃

イオン源温度:

150 ℃

取り込み範囲:

m/z 50 ~ 1200

取り込み速度:

10 スペクトル/秒

ロックマス:

ロイシンエンケファリン(C28H37N5O7m/z 556.2766 +ve)および(m/z 554.2620 -ve))

コリジョンエネルギー:

HDMSE 低コリジョンエネルギー 4 eV および高コリジョンエネルギーランプ(10 ~ 45 eV)

MS 分解能:

m/z 556 で 20,000 分解能半値幅(FWHM)

IM 分解能:

約 40 Ω/ΔΩ(FWHM)

IMS パラメーター:

既定の IMS スクリーニングパラメーターには以下が含まれます:T-Wave 速度ランプ = 開始:1000 m/s、終了:300 m/s、T-Wave パルス高さ = 40 V、それぞれの気体セルでヘリウム流 180 mL および窒素流 90 mL(バッファーガス)を使用、IM セル圧力約 3.2 mBar

キャリブレーション:

IMS/ToF キャリブレーションキット(製品番号:186008113)

データ管理

クロマトグラフィーソフトウェア:

MassLynx v4.1SCN 916/924

MS ソフトウェア:

MassLynx v4.1SCN 916/924

インフォマティクス:

UNIFI v1.94 を使用して後解析した MassLynx データ

結果および考察

LC-MS で分析可能な食品添加物のポジティブイオンおよびネガティブイオンの質量分析ライブラリーが、標準化されたライブラリー作成プロトコルを使用して開発されました11。この戦略により、プリカーサーイオン、イオンモビリティープロダクトイオン、衝突断面積の値が決まります。作成したライブラリーには、禁止甘味料であるグリチルリチンを含む、着色料、保存料、酸化防止剤、甘味料などの食品添加物群のデータが含まれます。イオンモビリティーを使用して特性解析した食品添加物群の例を図 1 に示します。

図 1. 作成した MS ライブラリーに含まれる食品添加物群の例:着色料(スダンレッド 7B)、保存料(メチルパラベン)、酸化防止剤(クエン酸)、甘味料(グリチルリチン)。

甘味料、保存料、食品着色料など、さまざまな FA を含むと表示された 7 つの「市販」の食品サンプルを、ベルギーのスーパーマーケットから購入しました。FA の多成分一斉分析法を用いてサンプルを分析して、作成した TW CCSN2 ライブラリーの頑健性を試験しました。UPLC HDMSE データを、ポジティブイオン化モードおよびネガティブイオン化モードで取り込んだことで、食品添加物ライブラリーに組み込まれているプリカーサー/イオンモビリティープロダクトイオンと TWCCSN2 の比較が可能になりました。

食品 D2(無色のレモンソフトドリンク)に「ブラインドテスト」を行って、2 種類の甘味料(アセスルファム E 969 およびスクラロース E 955)、および食品保存料(クエン酸 E330)が、実測精密質量 2 ppm、TWCCSN2 2% 未満で検出され、明確に同定されました。サンプル D2 には、食品着色料は認められませんでした。サンプル D2 で同定された食品添加物および天然成分ヘスペリジンについて、対応するネガティブイオンの HDMSE で得られたプリカーサーイオン/モビリティープロダクトイオンスペクトルおよび CCS 値を図 2 に示します。

図 2.  レモンソフトドリンク(D2)から検出された甘味料 FA および酸化防止剤 FA のネガティブイオンの HDMSE で得られたプリカーサー/プロダクトイオンスペクトル

図 3 には、作成した TWCCSNライブラリーからの値と、食品 D3(イチゴ・キウイドリンク)中で同定された食品着色料(サイクラミン酸ナトリウム E 952)、酸化防止剤(クエン酸 E 330)、甘味料(アスパルテーム E 951 およびアセスルファム K E 950)について、アスパルテームの対応するネガティブイオンの HDMSE で得られたイオンモビリティープリカーサー/イオンモビリティースペクトルが示されています。アスパルテームについて得られた特異性が高くノンターゲットの、保持時間/ドリフト時間でアラインメントされたイオンモビリティープロダクトイオンスペクトルでは、プロダクトイオン質量精度が 1 mDa 以内(m/z 97.0404 = -4.12 ppm、m/z 146.0606 = -3.4 ppm、m/z 200.0712 = -2.5 ppm、m/z 261.0878 = -1.14 ppm)であることが示されます。同定済み食品添加物では、TWCCSN2 デルタ値が 2% 未満でした。さらに、食品添加物の TWCCSN2 MS ライブラリーを使用してスクリーニングを行った食品において、誤検出は認められませんでした。

図 3.  ストロベリー・キウイソフトドリンク(D3)で検出されたアスパルテームのネガティブイオン HDMSE プリカーサー/プロダクトイオンスペクトル。着色料と甘味料の同定が示されています。

スクリーニングに使用したライブラリーの頑健性を評価するため、いくつかの食品に一連の食品着色料および甘味料をスパイクしました。食品 D4 は無色の強壮飲料であるため、食品着色料は検出されないと予想されます。図 4 に示す測定結果では、アセスルファム K(E 950)のネガティブイオン HDMSE プリカーサー/添加物プロダクトイオンスペクトル、および化合物 E 330 および E 955 の検出が示されています。強壮飲料 D4 には、さらに一連の甘味料と着色料(成分サマリー検出結果は図 5 に示す)が添加されており、未承認甘味料であるアリテームおよびグリチルリチンが正しく検出されたことが示されています。グリチルリチン(E 958)が検出されたイオンモビリティートレースおよび HDMSE プリカーサー/プロダクトイオンスペクトルを図 6 に示します。グリチルリチンについて TWCCSN2= 286.2 Å2(TWCCSN2 Δ = -0.3%)が得られています。図 7 には、食品添加物ライブラリー内の成分であるアリテーム(E 956)のポジティブイオン HDMSE プリカーサーおよびイオンモビリティープロダクトイオンスペクトルが、+ve および -ve モビリティートレースおよびそれぞれの測定値 172.3 Å2/176.4 Å2 と共に示されています。特性解析済み TWCCSN2 値の特異性の組み合わせを使用して、モノアイソトピック情報のみが確認される微量レベルで検出を確認できます。得られた結果から、保持時間、プリカーサー/イオンモビリティープロダクトイオンの m/z、CCS 値の組み合わせを使用して、予測された食品添加物および予測されていない食品添加物をスクリーニングできる FA ライブラリーの頑健性が確認されました。MS ライブラリーと比較すると、(一般に受け入れられている MRM レシオのスクリーニングの許容範囲である 20% と比較して)CCS の測定値はルーチンにデルタ値 2% 未満で測定され、TWCCSNは、非常に重要な食品安全性の研究試験における柔軟なスクリーニングデータ解析ワークフローのアプリケーションにおいて、保持時間および m/z と組み合わせて、頑健で信頼できる同定指標として利用できます。

図 4.  無色の強壮飲料(D4)で検出されたアセスルファム K のネガティブイオン HDMSE プリカーサー/プロダクトイオンスペクトル。添加物 E 330、E 955 および E 950 が同定されました。
図 5.  無色の強壮飲料に添加された追加の承認済み/未承認食品添加物のネガティブイオン HDMSE 検出。保持時間、精密質量、予想/実測 TWCCSN2 を示しています。
図 6.  無色の強壮飲料に添加された未承認のグリチルリチン食品添加物のネガティブイオン HDMSE プリカーサーおよびイオンモビリティープロダクトイオンスペクトル(D4)。実測 TWCCSN2 = 286.2 Å2(CCS Δ = -0.3%)。
図 7.  食品添加物ライブラリー内の成分アリテームのポジティブイオン HDMSE プリカーサーおよびイオンモビリティープロダクトイオンスペクトル。+ve および -ve TWCCSN2 値を示しています。

結論

  • 頑健な質量分析ライブラリー構築戦略を適用して、甘味料、保存料、酸化防止剤、食品着色料で構成されるポジティブイオンおよびネガティブイオン FA ライブラリーを作成しました。収集したデータには、保持時間、精密質量、保持時間/ドリフト時間プリカーサー/イオンモビリティープロダクトイオンの m/z 値、および CCS 値が含まれていました。
  • TWCCSN2 値の測定と使用を組み込んだライブラリー作成戦略は頑健であることが示され、生成したライブラリーは、日常食品に含まれる食品添加物のノンターゲットスクリーニングに使用できます。承認済み/未承認食品添加物の明確な同定は、CCS の許容範囲である 2% 以内でルーチンに行われており、一般的に受け入れられている MRM レシオスクリーニングの許容範囲である 20% と比較して良好です。
  • スクリーニングパラメーターとして CCS を使用すると、適用される取り込み後ワークフローのスクリーニングパラメーターの初期の特異性が下がり、汎用的な抽出メソッドが使用されている複雑なマトリックスでの誤検出が減少する可能性があります。
  • ポジティブイオンおよびネガティブイオンの TWCCSN2 値の組み合わせにより、非常に特異性の高いフィンガープリントが作成され、これを使用して微量検出レベルでの特異性を高めることができます。
  • 多数の FA の分析を可能にする添加物多成分一斉分析法が、管理が必要な食品添加物をより広範にカバーし、同時に複数の FA への曝露の評価を容易にするために開発されました。
  • TWCCSN2 は、柔軟なスクリーニングデータ解析ワークフローのアプリケーションにおいて、保持時間および m/z とともに頑健で信頼性の高い同定指標として利用し、非常に重要な食品安全性研究試験のノンターゲット食品添加物スクリーニングにおける同定の信頼性を向上させることができます。

参考文献

  1. Regulation (EC) No 882/2004.2. Directives 94/35/CE (Article 8), 94/36/CE (Article 6), and 95/2/CE (Article 7).
  2. Directives 94/35/CE (Article 8), 94/36/CE (Article 6), and 95/2/CE (Article 7). 
  3. https://ec.europa.eu/food/safety/ food_improvement_agents/additives.
  4. Goscinny, S.; McCullagh, M. A Novel Approach to the Reduction of False Positive and Negative Identifications in Screening of Pesticide Residues in Food Analysis, Proceedings of the 61st ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, Minneapolis, MN, 2013.
  5. McCullagh, M.; Goscinny, S. Discovery of Pesticide Protomers Using Routine Ion Mobility Screening.McCullagh, M.; Goscinny, S. Waters Corporation Application Note 720005028EN.2014.
  6. Goscinny, S.; McCullagh, M.; Far, J.; De Pauw, E.; Eppe, G. Towards the Use of Ion Mobility Mass Spectrometry Derived Collision Cross Section as a Screening Approach for Unambiguous Identification of Targeted Pesticides in Food. Rapid Commun.Mass Spectrom.2019, p. 1–15.
  7. McCullagh, M.; Wood, M.; Mistry, N.; Goscinny, S.; Douce, D.; Dalsgaard, P. Investigations into Cross-Platform and Long-Term Robustness of a CCS metric, 67th ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, Atlanta, GA, 2019.
  8. McCullagh, M.; Giles, K.; Richardson, K.; Stead, S.; Palmer, M. Investigations into the Performance of Travelling Wave Enabled Conventional and Cyclic Ion Mobility Systems to Characterise Protomers of Fluoroquinolone Antibiotic Residues.Rapid Commun Mass Spectrom. 2019; p. 1–11.
  9. McCullagh, M.; Pereira, C.A.M; Yariwake, J.H. Use of Ion Mobility Mass Spectrometry to Enhance Cumulative Analytical Specificity and Separation to Profile 6‐C/8‐Cglycosylflavone Critical Isomer Pairs and Known–Unknowns in Medicinal Plants. Phytochemical Analysis.2019; p. 1–13.
  10. McCullagh, M.; Douce, D.; Van Hoeck, E.; Goscinny, S. Exploring the Complexity of Steviol Glycosides Analysis Using Ion Mobility Mass Spectrometry.Anal.Chem.2018; 90, p. 4585−4595.
  11. Goshawk, J.; Barknowitz, G.; McCullagh, M. The Development of a Natural Products Library Using Ion-Mobility Enabled Mass Spectrometry.67th ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, Atlanta, GA, 2019.

720006768JA、2020 年 2 月

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