• アプリケーションノート

LC-MS/MS バイオアナリシスワークフローにおける簡単で頑健な自動サンプル前処理および抽出

LC-MS/MS バイオアナリシスワークフローにおける簡単で頑健な自動サンプル前処理および抽出

  • Jonathan P. Danaceau
  • Mary Trudeau

要約

以下の研究では、Andrew+™ ピペッティングロボットを Extraction+ コネクテッドデバイスと組み合わせて使用することで、除タンパク(PPT)、保持型液-液抽出(SLE)、逆相固相抽出(SPE)、ミックスモード SPE などのさまざまな抽出手法において、バイオアナリシスサンプル前処理を完全に自動化できることを実証します。ほとんどのプロトコルは既存の OneLab™ ライブラリーメソッドを元に作成されており、メソッド開発時間が最小限に抑えられています。Extraction+ のフロースルー廃液回収により、完全に自動化された「無操作」の性能が利用可能になりました。すべての自動バイオアナリシスプロトコルで得られた結果は、すべての手法において優れた正確性と精度を示し、バイオアナリシスの規制ガイドラインに十分に適合しています。この自動化プラットホームにより、導入が容易になり、優れた正確性および精度が得られ、さまざまな定量的バイオアナリシス手法が柔軟に実行できます。

アプリケーションのメリット

  • 使いやすい OneLab ソフトウェアにより、メソッドの作成および移管のためのデータ可視化を実現
  • Extraction+ コネクテッドデバイスによる完全にプログラム可能な真空圧プロファイルで、抽出性能のばらつきを低減
  • 自動リキッドハンドリングとサンプル前処理により効率が向上し、ユーザーは他の作業に集中できる
  • ユーザーの操作するステップを最小限またはゼロにした、完全な「無操作」の自動化により、リキッドハンドリング機能における人的ミスのリスクを低減
  • OneLab からダウンロード可能な設定不要のプロトコルにより、プロトコル開発にかかる時間を最小限に抑えることができる

はじめに

バイオアナリシスのサンプル前処理メソッドは、直接希釈注入や除タンパクなどのシンプルな手法から、液-液抽出、固相抽出(SPE)、または免疫アフィニティー精製などのよりターゲットを絞った特殊なメソッドまで多岐にわたります(図 1)。全般に、シンプルな手法ほど適用範囲が広く、メソッド開発は最小限に留まりますが、清浄度と感度が制限されるというデメリットがあります。特異性の高い手法ほど清浄度、特異性、感度が優れていますが、適用が制限され、分析法の最適化がさらに必要になる場合があります。 

図 1.  一般的なバイオアナリシス抽出手法の図示

使用するサンプル前処理手法に関係なく、最新のラボ環境におけるバイオアナリシスのサンプル前処理の課題の 1 つは、バッチ内およびバッチ間で一貫した結果を得ることです。ピペッティングの一貫性など、手法に依存する変数やその他のユーザーに依存する変数が、特に従業員の入れ替わりが多いラボ環境において、正確性と併行精度に影響を及ぼす場合があります。ミスのその他の原因には、間違った試薬をピペッティングした場合、手順のステップを誤ってスキップした場合、サンプルの追跡や転置でのミスなどがあります。サンプル前処理ワークフローを自動化することで、これらのばらつきの要因の多くを最小限に抑えることや排除することができます。また、科学者は他の作業に専念でき、ピペッティングによる反復運動傷害のリスクが軽減されるという利点もあります。

この研究では、Extraction+ コネクテッドデバイスを装備した Andrew+ ピペッティングロボットを使用して、サンプル前処理および血漿からの医薬品アピキサバンの抽出を完全に自動化しました。除タンパク(PPT)、リン脂質(PL)除去を伴う PPT、保持型液-液抽出(SLE)、逆相(RP)SPE、PL 除去を伴う RP-SPE、ミックスモード SPE など、複数の一般的なバイオアナリシス手法を使用しました。ピペッティングステップ、抽出で使用する真空環境、廃液処理、最終回収のすべてを含むそれぞれのメソッドを完全に自動化しました。分析種の回収率、マトリックス効果、残留 PL を含む定性評価により、メソッドの効率およびきれいさの比較、並びに適切なミックスモード SPE 吸着剤のスクリーニングを行いました。次いで、直線性、正確性、精度などの定量性能を評価しました。すべての抽出手法について、頑健性の尺度として使用したキャリブレーションスタンダードおよび品質管理(QC)物質の正確性およびそれぞれの % RSD は 10% 以内であり、多くの場合 5% 未満でした。これらの定量結果は、Extraction+ コネクテッドデバイスを装備した Andrew+ ピペッティングロボットが、最も一般的なバイオアナリシスのサンプル抽出手法に必要な柔軟性と併行精度を備えていることを示しています。これにより、手動でのサンプル前処理に伴う多くのミスやばらつきを最小限に抑え、排除すると同時に、メソッドの一貫性が向上することで、ラボにメリットをもたらすことができます。Extraction+ コネクテッドデバイスを装備した Andrew+ ピペッティングロボットにより、完全自動の「無操作」の性能が利用可能になります。これらの多岐にわたる手法で優れた結果が得られ、ユーザーミスのリスクが排除され、科学者は他の作業に集中することができるとともに、ユーザーの手法や経験に関係なく一貫した性能が得られます。 

実験方法

化学薬品および溶液

アピキサバンは Cerilliant(www.cerilliant.com)から購入しました。13C-d3 アピキサバンは、Cayman Chemicals から入手して内部標準(IS)として使用しました。ストック溶液(1 mg/mL)はメタノール中に調製しました。ラット血漿(K3EDTA)は Innovative Research (www.innov-research.com)から購入しました。検量線および QC 生成用に毎日使用する作業溶液は、血漿中に調製しました。LC-MS グレードのギ酸およびリン酸は Sigma Aldrich から購入しました。tert-ブチルメチルエーテル MTBE は Avantor Sciences から入手しました。

サンプル前処理抽出デバイス

Sirocco 除タンパクプレート、Ostro 除タンパクおよびリン脂質除去プレート、Oasis HLB、Oasis PRiME HLB、Oasis 吸着剤選択プレート、Oasis MCX プレートはすべてウォーターズから入手しました。保持型液-液抽出(SLE)プレート(製品番号:96260-1)は Analytical Sales and Services(analytical-sales.com)から入手しました。 

検量線の作成および品質管理サンプルの調製

アピキサバンおよびその内部標準試料であるアピキサバン 13C-d3 の作業用ストック溶液を、メタノール中にそれぞれ 10 µg/mL および 100 µg/mL の濃度で調製しました。回収率およびマトリックス効果の実験では、100 ng/mL のアピキサバンを含む事前スパイク済み血漿溶液をストック溶液から調製しました。作業用キャリブレーション溶液および血漿 QC サンプルは、作業用ストック溶液から濃度 2 ~ 500 ng/mL になるように調製しました。各サンプル前処理ワークフローでの必要性に応じて、100 µg/mL の作業用ストック溶液から作業用 IS 溶液を調製しました。

自動化プラットホーム

Extraction+ コネクテッドデバイスを装備し、クラウドベースの OneLab ソフトウェアで制御される Andrew+ ピペッティングロボットを使用して、サンプル前処理および SPE 抽出のプロトコルを設計し、実行しました。

サンプル抽出プロトコル

各手法で使用される OneLab ライブラリープロトコルを表 1 に、各サンプル前処理メソッドに使用されるプロトコルを図 2 に示します。いずれの場合も、適切な容量および溶媒について製造者の指示に従いました。PPT プロトコルのボルテックスのステップおよび SLE プロトコルの蒸発乾固のステップを除くすべてのステップは、Andrew+ システムによって完全に自動化されています。Ostro、Oasis HLB、Oasis HLB PRiME、ミックスモードのスクリーニングプロトコルでは、OneLab ライブラリー(https://onelab.andrewalliance.com/app/lab/D8xeYomN/library)から標準 OneLab プロトコルをダウンロードして使用しました。2 × 4 メソッド開発プロトコルには、分析種の回収率を評価するために、サンプルにスパイクおよび抽出を行うステップも含まれていました。Sirocco プレートおよび SLE プレートを使用して PPT を調製する新しいプロトコルを作成しました。 

OneLab プロトコル

表 1.  サンプル前処理メソッド、出発点の OneLab ライブラリープロトコルおよびリンク、および OneLab ライブライブラリー内のプロトコルの表
図 2.  この研究で使用したすべてのサンプル前処理メソッドのグラフィック表示。すべてのメソッドに用いた容量および溶媒は、製造者のガイダンスに基づいています。

LC 条件

LC システム:

ACQUITY I-Class UPLC(FL)

移動相 A:

0.1% ギ酸 100% MilliQ 水溶液

移動相 B:

0.1% ギ酸 100% アセトニトリル溶液

弱洗浄溶媒:

水:メタノール(90:10、v/v)

強洗浄溶媒:

アセトニトリル:イソプロパノール:水:メタノール(25:25:25:25 v/v/v/v)

検出:

Xevo TQ-S 質量分析計

カラム:

ACQUITY UPLC BEH C18 カラム、1.7 µm、2.1 mm × 50 mm(製品番号:186002350)

カラム温度:

35 ℃

サンプル温度:

10 ℃

注入量:

5 µL

流速:

0.5 mL/分

LC グラジエント

MS 条件

MS システム:

Xevo TQ-XS

イオン化モード:

ESI+

取り込み範囲:

MRM

キャピラリー電圧:

2.0 kV

コーン電圧:

30 V

脱溶媒温度:

500 ℃

脱溶媒流量:

1100 L/時間

コーンガス流量:

150 L/時間

コリジョンガス流量:

0.2 mL/分

ネブライザーガス流量:

7 Bar

データ管理

装置コントロールソフトウェア:

MassLynx™(v4.2)

定量ソフトウェア:

TargetLynx™

表 2.  Extraction+ を装備した Andrew+ ピペッティングロボットでの SPE の性能評価で使用したアピキサバンおよびその内部標準試料であるアピキサバン C13-d3、および MS 分析で使用したそれぞれの MRM プリカーサーとフラグメント 

結果および考察

自動化

Andrew+ ピペッティングロボットを Extraction+ コネクテッドデバイスとともに使用し、上記のさまざまな一般的なサンプル前処理手法を用いて、血漿サンプルからターゲット医薬品(アピキサバン)を抽出しました。ピペッティング、試薬添加、サンプル混合、サンプルの前処理、抽出デバイスの操作が、すべて完全に自動化されています。Extraction+ コネクテッドデバイスにより、フロースルー廃液回収が可能になり、廃液を手動で廃棄する必要がなくなりました。Extraction+ マニホールドへの回収容器の配置と、その後のマイクロプレートドミノへの取り外しも自動化されています。図 3 に、Extraction+ コネクテッドデバイスを装備した Andrew+ ピペッティングロボットを示し、図 4 に、Extraction+ コネクテッドデバイスおよびそのアクセサリーを示します。

図 3.  必要なドミノを装備した Andrew+ ピペッティングロボット、Andrew Alliance Bluetooth 電動ピペット、ツールスタンド上にあるマイクロプレートグリッパー、および Extraction+ コネクテッドデバイス(Extraction+ コネクテッド真空ポンプ、フロースルー廃液容器、マニホールドカラーと内蔵カラーリフターの付いた Extraction+ マニホールド、および対応するアダプターにある SPE カートリッジを含む)
図 4.  Extraction+ コネクテッドデバイスの内蔵真空ポンプ(1)、フロースルー廃液回収ボトル(2)、サンプル回収ラック付きドミノ(3)、マニホールドを移動するためのカラーリフター(5)付き抽出マニホールド(4)、ラック型 SPE カートリッジ(6)。手前には、回収プレートの高さを調整するためのシムが示されています。

OneLab ソフトウェアの機能の 1 つとして、すべてのプロトコルについての装置リスト、プロトコル視覚化、デッキレイアウトの生成が挙げられます。図 5 ~ 7 に、Oasis MCX 96 ウェルプレートを使用した血漿からのアピキサバンの抽出におけるこれらの例を示します。この研究において実行した 7 つのプロトコルすべてについて、同様のレイアウトと可視化が作成されました。これにより、プロトコルを開始する前に、必要なすべての装置と消耗品が使用可能であり、デッキ上にあることを確保できます。また、必要なすべてのドミノとコネクテッドデバイスを適切な位置にセットアップするためのガイドが得られ、システムが使いやすくなっています。

図 5.  Oasis MCX 96 ウェルプレートを使用したアピキサバンの抽出。SPE メソッドの OneLab ソフトウェアによるプロトコル視覚化が示されています。図の左上の 96 ウェルサンプルプレート内の個々のサンプルは色分けされており、最終ターゲットのプレートが図の右下に示されています。

Oasis MCX 96 ウェルプレートを使用したアピキサバンの抽出

図 6.  Oasis MCX 96 ウェルプレートを使用したアピキサバンの抽出。OneLab プロトコルの装置のリストおよびプロトコル視覚化を上に示しています。必要なすべてのドミノ、コネクテッドデバイス、ツール、ピペットチップが示されています。OneLab により、他のすべてのプロトコルについても同様のリストが生成されています。
図 7.  Oasis MCX 96 ウェルプレートを使用したアピキサバンの抽出。OneLab プロトコルのアピキサバンのミックスモード抽出用のデッキレイアウトを上に示し、すべてのアイテムの配置を示しています。ドミノおよび必要なデバイスを図の下にリストしています。この研究で使用したすべてのプロトコルについて、同様のレイアウトが生成されています。

回収率およびマトリックス効果

すべてのバイオアナリシス手順においてキーとなるステップは、抽出効率ときれいさの評価です。これは、ターゲット分析種の回収率とマトリックス効果を算出することによって行います。図 8 に、サンプル前処理手順での回収率とマトリックス効果の結果を示します。サンプル前処理手法は、選択性の高い順に並べられています。除タンパクなどのより汎用性の高いメソッドから始まり、より選択的で特異的なミックスモード SPE 手順へと進んでいます。特異的なメソッドでは、回収率が向上し、マトリックス効果が減少するという一般的な傾向が見られました。いずれの PPT 手法(Sirocco と Ostro)でも、許容できる回収率が得られましたが、かなりのマトリックス効果が見られました。SSLE で前処理したサンプルの回収率は、すべての手法の内で最小でした。この手法を含むいずれの手法においても、行った最適化は最小限であったことに注意してください。一部の最適化実験によって、この性能が向上する可能性があります。SPE 手法を見てみると、この性能向上のパターンがより明白です。すべての SPE 手法で良好な回収率(80% 超)が得られましたが、マトリックス効果の程度は Oasis HLB の -40% から HLB PRiME の -13.6% に減少し、Oasis MCX ではマトリックス効果はごくわずかでした。

Andrew+ は、ルーチンのプロトコルの実行に加えて、メソッドの開発や最適化にも使用できます。今回の場合、OneLab ライブラリーの 2 × 4 プロトコルを使用することで、4 種類のミックスモード吸着剤すべてをスクリーニングできました。別のミックスモード吸着剤である WCX および MAX では、回収率はごくわずかで、図に示していません。ミックスモードの吸着剤には、最初の溶出で得た溶出液を使用したことに注意してください。アピキサバンはイオン化せず、イオン交換を介してミックスモードの吸着剤に結合しないと予想されます。したがって、ミックスモード吸着剤のイオン交換特性を利用して、HLB または HLB PRiME に対して追加のクリーンアップを行うことができます。Oasis MCX はマトリックス効果が低い型式である点で WAX よりも優れた性能が示されたため、これ以降の定量作業には Oasis MCX を使用しました。Extraction+ コネクテッドデバイスを搭載した Andrew+ ピペッティングロボットを使用することで、すべてのサンプル前処理手法の迅速なスクリーニングが可能になりました。多くの手法で事前設定されたプロトコルが利用できることも、時間を節約し、メソッドを迅速に評価するのに役立ちます。

図 8.  上記の手法を使用して血漿からアピキサバンを抽出した場合の回収率およびマトリックス効果。すべてのピペッティング、真空ステップ、廃液処理、希釈が Extraction+ コネクテッドデバイスを装備した Andrew+ ピペッティングロボットによって実行されました。

定量結果

表 3 および 4 に、上記のサンプル前処理手法を使用した、標準試料および QC サンプルの Andrew+ および Extraction+ による抽出における定量結果をまとめています。サンプル前処理を自動化する主な利点の 1 つは、一貫性と再現性が得られることです。すべてのサンプル前処理手法において、検量線は 2 ~ 500 ng/mL の範囲でした。表 3 から、キャリブレーション試薬の正確性は 86 ~ 111% の範囲であり、%RSD は 15% 未満(N=3)で多くは 1 桁台であることがわかります。これは、バイオアナリシスメソッドのバリデーションに関する FDA のガイダンスを十分に満たしています。各手法に関連する品質管理の結果のサマリーを表 4 に示します。異なる手法ごとに、回収率とマトリックス効果に大きな違いがありましたが(図 8)、定量性能はすべての抽出手法で優れていました。表 4 に示すように、平均正確性はすべて公称値の 10% 以内でした。精度も優れていました。%RSD 値はすべて 1 桁台で、1 つを除くすべてが 5% 未満であり、ここでもメソッドのバリデーションの FDA ガイドラインを十分に満たしています。

自動化により優れた再現性が実証されたことに加えて、自動化の主な利点の 1 つは、手動のサンプル前処理において発生する可能性のあるオペレーターミスを最小限に抑え、排除できることです。ミスの例として、転置やサンプルの行または列の欠落によって間違ったサンプルをピペッティングすることなどが考えられます。試薬添加のミスも排除されます。OneLab ソフトウェアにより、正しい量の正しい試薬が適切な時点で確実に添加されます。同様に、内部標準添加に関するミスも排除できます。他のミスに加えてこれらの一般的なミスすべてが、サンプル前処理を自動化することによって最小限に抑えられます。

表 3.  Extraction+ コネクテッドデバイスを装備した Andrew+ ピペッティングロボットによって抽出された検量線の性能(N=3)。曲線フィッティング、%正確性、および %RSD がサンプル前処理手法ごとにリストされています。
表 4.  QC サンプルおよび Extraction+ コネクテッドデバイスを装備した Andrew+ を使用して抽出されたサンプルで得られた正確性および精度の結果

結論

このアプリケーションでは、さまざまな一般的なバイオアナリシスサンプル前処理手法において、Extraction+ コネクテッドデバイスを装備した Andrew+ ピペッティングロボットを使用して、完全に自動化したサンプル前処理が正常に行えることを示しています。さらに、OneLab ライブラリーで使用可能なメソッドを使用して、プロトコルの開発にかかる時間を最小限に抑えることができます。いくつかの軽微な操作を除き、ピペッティング、混合、真空プロファイル、廃液処理、サンプルの希釈など、抽出手法のすべての面を完全に自動化しました。回収率およびマトリックス効果のデータから、Andrew+ と Extraction+ にはさまざまなサンプル前処理手法を実行する汎用性と柔軟性があり、メソッドの迅速な評価とプロファイリングにより目的に合ったメソッドを決定できることがわかります。この自動システムにより、定量結果において優れた精度が得られ、ほとんどの %RSD が 1 桁台であることが示されました。

バイオアナリシスのサンプル前処理ワークフローを自動化する機能には、いくつかの利点があります。信頼性と再現性が高いことで一貫した結果が得られ、多くの場合、手動での前処理と同等またはそれ以上の結果が得られます。サンプルの転置、間違った試薬の添加、スパイクに関するミス、および真空溶出などの手法の影響を受けやすいステップなど、ミスの他の原因がほぼ排除されるため、バッチ不合格のリスクが低減し、生産性が向上します。ラボのマニュアルピペッティング作業の多くが不要になることで、ラボの科学者の反復運動傷害のリスクを軽減するのにも役立ちます。最後に、時間を節約できることで、ラボの科学者は、繰り返しの多い手動作業に煩わされることなく、他の領域に集中することができます。 

720007906JA、2023 年 6 月

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