Xevo™ G3 QTof 高分解能飛行時間型質量分析計を用いた、飲料水中のパーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)の直接注入スクリーニング分析法
要約
過去数十年にわたり、パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)が工業プロセスや製造で広範に使用されてきたことにより、環境および健康に関する世界的な懸念が生じています。これらの化合物の数は増加し続けているため、従来のターゲット分析法を使用して PFAS をモニターすることは困難な作業となっています。高分解能質量分析(HRMS)を使用したスクリーニングワークフローは、規制対象の PFAS のモニタリングと規制対象外の PFAS の検出の理想的な橋渡しになっています。本稿では、PFAS スクリーニング分析法を、10 µL のサンプルおよび標準試料の直接注入によって試験しています。サンプルを、Xevo G3 QTof 質量分析計に接続した ACQUITY™ Premier UPLC™ システムで分析しました。データは、MSE 取り込みモードを使用してネガティブイオン化モードで取り込み、waters_connect™ で解析しました。Xevo G3 QTof の感度とダイナミックレンジを評価したところ、46 化合物のうち 30 化合物が 5 ng/L 以下で検出され、すべての化合物のダイナミックレンジが 3 桁にわたっていました。飲料水サンプルを分析したところ、1 サンプル中に PFHxA が検出され、その質量測定精度は 5 ng/L で 0.8 ppm でした。
アプリケーションのメリット
- 高分解能飛行時間型質量分析計(QTof)に接続した LC への直接注入アプローチによる PFAS スクリーニングワークフロー
- 低 ng/L 濃度の PFAS において高質量精度および高感度を実現
- de novo 同定に使用できる標準試料がない場合の、ターゲットを絞った、規制対象の PFAS 化合物の範囲を超えた分析
はじめに
パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)は、水素原子が部分的または完全にフッ素原子に置換された、人工有機化合物の一種です。この C-F 結合が、PFAS の水や脂質をはじく性質、界面活性剤様の特性、化学的・熱的安定性が高く分解しにくいなどの特徴的な性質において、重要な役割を果たしています。一方、これらの特性により、PFAS は環境中に非常に長く残留し、永久化学物質として知られています1-3。 1960 年代後半に生体サンプル中のこれらの存在が最初に報告されて以来、PFAS とさまざまな疾患の間の関係が十分に確立されています6。 その結果、今では PFAS は環境および健康に関する大きな懸念とみなされています。また、懸念対象となる PFAS のリストは拡張し続けています4-5,7-9。
さまざまなマトリックス中の PFAS の定量には、ターゲットアプローチが広く使用されています10-11。 しかし、これらの分析法には、質量分解能が低く、既知の化合物しか検出できないという制約があります。また、既知化合物について、標準試料の分析により、クロマトグラフィーでの保持時間、プリカーサー質量、プロダクト質量を取得することが必要です。これらの標準試料の可用性により、ターゲットアプローチは、少数の PFAS(1 つの分析法につき約 40 種)に限られます11。 リストされている PFAS 化合物の数が現在 15,000 を超えていることを考慮すると、高分解能質量分析(HRMS)を使用したスクリーニング分析法は、この課題を回避し、被験サンプルの可視性を、より広範な PFAS 類縁物質にまで高めることができる魅力的なアプローチになります12。 HRMS によって得られる情報は、定性的かつ定量的であり、得られる精密質量や同位体パターンなどの情報により、de novo 同定の最初のステップである分子式の生成が可能になります。さらに、高コリジョンエネルギースキャンにおけるフラグメンテーションプロファイルにより、成分のさらなる構造解析および推定同定が可能になります13。 このような難易度の高い要件および検出限界を達成するには、ng/L レベルの感度を満たす HRMS の装置および分析法が必要になります9,14。
多くの場合、サンプルクリーンアップおよび濃縮の手段として、分析の前に固相抽出(SPE)などのサンプル前処理手法を用いることが推奨されます。ただし、SPE 手法の場合、SPE カートリッジへの吸着親和性の高い化合物が優先されるというバイアスがかかる可能性があります。多数の PFAS 類縁物質が特許で保護されており、どのウォッチリストのデータベースにもリストされていない可能性があります12,15。 標準試料を使用せずにこれらの化合物を完全に同定するには、核磁気共鳴(NMR)などの補完的な手法が必要になります16。 一方、NMR の課題として、大量のサンプルと高濃度が必要となります。LC-HRMS 直接注入分析法は、精密質量測定、同位体パターン、フラグメントイオン情報、質量欠損のフィルタリングに基づいて、サンプルの内容物をバイアスなしで調べて推定同定を行うのに最適です13,17。 この業界内の課題から、スクリーニングと de novo の注釈・同定の両方が可能な高感度の HRMS 装置の必要性が浮き彫りになります。
この試験では、新型のアイソレーターカラムおよび PFAS キットを取り付けた ACQUITY Premier UPLC システムと、Waters™ PFAS ライブラリーを搭載した Xevo G3 QTof と組み合わせ、水サンプル中の PFAS のスクリーニングパフォーマンスを実証しました18。
実験方法
サンプル前処理
PFAS 標準試料はすべて、Wellington laboratories 社から購入しました。表 1 にリストされているすべての化合物が 10 ng/mL の濃度で含まれるストックのメタノール溶液を調製しました。このストック溶液を、メタノール:水(1:1)+ 0.1% ギ酸で段階希釈し、濃度 0.5 ng/L ~ 5000 ng/L の溶液を調製しました。各濃度レベルを 3 回繰返しで分析しました。
水道水、ろ過水、MilliQ 水からなる水サンプルを、サンプル前処理なしでサンプルバイアルに直接採取し、各サンプル 10 µL ずつを 3 回繰り返し注入して分析しました。
LC-MS 条件
LC システム: |
PFAS キットを取り付けた ACQUITY Premier 液体クロマトグラフィーシステム(製品番号:205000588 および 205000589) |
バイアル: |
スリット入りキャップ(製品番号:186000305)付きポリプロピレン製オートサンプラーバイアル(製品番号:186005219) |
分析カラム: |
ACQUITY Premier BEH™ C18、1.7 µm、2.1 × 100 mm、90 Å カラム(製品番号:186009453) |
アイソレーターカラム: |
Atlantis™ Premier BEH C18 AX アイソレーターカラム、2.1 × 50 mm、5 µm(製品番号:186009452) |
カラム温度: |
35 ℃ |
サンプル温度: |
6 ℃ |
注入量: |
10 µL |
流速: |
0.3 mL/分 |
移動相 A: |
95:5 水:メタノール + 2 mM 酢酸アンモニウム |
移動相 B: |
100% メタノール + 2 mM 酢酸アンモニウム |
LC グラジエントテーブル
MS 条件
MS システム: |
Xevo G3 QTof |
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イオン化モード: |
ESI- |
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質量範囲: |
m/z 50 ~ 1200 |
|
取り込み速度: |
4 スペクトル/秒(4 Hz) |
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ロックマス: |
ロイシンエンケファリン(m/z 554.2620) |
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取り込みモード: |
データ非依存的取り込みメソッド MSE |
|
ソース条件: |
||
キャピラリー電圧: |
0.5 kV |
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コーン電圧: |
10 V |
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イオン源温度: |
100°C |
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脱溶媒温度: |
250°C |
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コーンガス: |
100 L/時間 |
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脱溶媒ガス: |
600 L/時間 |
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イオン源オフセット: |
30 V |
|
コリジョンエネルギー |
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低コリジョンエネルギー: |
4 V |
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高コリジョンエネルギー: |
ランプ 20 ~ 70 V |
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透過のチューン設定: |
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StepWave RF: |
100 V |
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ボディーグラジエント: |
5 V |
ソフトウェアツール
waters_connect を使用してデータ取り込みを行い、UNIFI™ アプリケーション内でデータ分析を行いました。
結果および考察
スクリーニングワークフロー - 同定および装置の質量精度
46 種の PFAS 標準試料を 2,000 ng/L の濃度で含む溶液を、LC-HRMS によって MSE 取り込みモードで分析しました。次に、取り込んだデータを、UNIFI アプリケーションスクリーニングワークフローを用いて解析しました。このワークフローには、PFAS 関連成分を区別するための質量欠損フィルタリングのステップが含まれています。得られた成分リストを、ウォーターズが作成した PFAS ライブラリーに対してスクリーニングしました18。成分を精密質量およびフラグメンテーションに基づいて同定し、質量測定精度が 3 ppm 以下である場合に推定同定を受け入れました。図 1 は、標準試料混合液中の濃度 2,000 ng/L の 46 種の同定済み PFAS の抽出イオンクロマトグラム(XIC)です。
図 1 に標準試料混合物(2000 ng/L)中に同定されたさまざまなクラスの PFAS の溶出順序を示しており、質量測定精度は 3 ppm 以下です。PFAS LC キット(製品番号:205000588 および 205000589)は、Adams らの 2023 年の論文に記載されているように、ラボの残留汚染物質をサンプル内容物から区別するために必須です10。 使用するクロマトグラフィー分析法により、直鎖 PFAS 分析種を分岐型から分離することができます。例えば、分岐 PFOS(PFOS-br)は直鎖 PFOS(PFOS-L)より早く溶出します(図 1、ピーク番号はそれぞれ 22a および 22b)。N-メチルペルフルオロオクタンスルホンアミド酢酸(N-MeFOSAA)や N-エチルペルフルオロオクタンスルホンアミド酢酸(N-EtFOSAA)などのその他の直鎖/分岐異性体が、このクロマトグラフィー分析法を使用して正常に分離および区別できます。図 2A に N-MeFOSAA(直鎖型および分岐型)の抽出イオンクロマトグラム(XIC)、図 2B に、低コリジョンエネルギーおよび高コリジョンエネルギーでの標準混合液(2000 ng/L)中の直鎖 N-MeFOSAA の質量スペクトル(図 2B の上段および下段それぞれ)を示します。
図 2A の XIC では、メインピークが 13.8 分に溶出し、2 本のマイナーピークが 13.5 分と 13.6 分に溶出していることがわかります(図 2B)。図 2B に示すスペクトルは、13.8 分に溶出するメインピークの低コリジョンエネルギーおよび高コリジョンエネルギーの質量スペクトル(それぞれ上段および下段))に対応します。この低コリジョンエネルギースペクトルは、m/z 569.96694 に存在する主要なイオンを示しており、質量測定精度 -0.7 ppm で N-MeFOSSA と同定されました。高エネルギースペクトルは、13.8 分に溶出するベースピークから生じた別のフラグメントイオンを示しています。これらのフラグメントのうち 6 つは、直鎖 N-MeFOSAA の異なる結合の切断に対応しています(図 3)。6 つのフラグメントのうち 2 つは 13.49 分または 13.6 分に検出されなかったため、これら 2 つのイオンは分岐異性体の N-MeFOSAA に対応することが示唆されます。m/z 218.98525 および m/z 268.98256 に存在するこれらに固有のフラグメントイオンはそれぞれ [C4F9]- および [C5F11]- に対応します(図 3、青色で強調表示)。
直線性、感度、ダイナミックレンジ
PFAS LC キットなどの PFAS が浸出しないコンポーネントを取り付けた LC を使用することが、ラボの残留汚染物質を低減し、陽性同定された PFAS 物質がすべてサンプル内容物に由来することを確保するために不可欠です11。 PFAS は複雑なマトリックス中に低濃度で存在するため、Xevo G3 QTof の感度とダイナミックレンジを検討しました。46 種の PFAS 標準混合液を段階希釈し、濃度0.5 ng/L ~ 5,000 ng/L の溶液を調製しました。標準試料は 3 回繰り返しで分析し、waters_connect 内の UNIFI アプリケーションを用いてデータ解析しました。スクリーニングアプローチと定量アプローチの両方をデータ評価に使用しました。検量線は、低エネルギースキャンで同定された各分析種のレスポンスを対応する濃度に対してプロットすることによって作成し、1/X 重み付けした直線回帰によって近似しました。
図 4A に、2 ng/L のペルフルオロブタンスルホン酸(PFBS)の XIC を示します。シグナル対ノイズ(S/N)比は 7.2 で、peak-to-peak メソッドを使用して算出されました。PFBS は、質量測定精度 ± 0.7 ppm で m/z 298.9432 に検出および同定されました。PFBS に対するレスポンスは、2 ~ 2,000 ng/L の濃度範囲にわたって直線的であり、決定係数(R2)は 0.99915 です(図 4B)。このアプローチのダイナミックレンジは 3 桁にわたっており、標準試料が使用可能な場合はこれらを用いて PFAS 分析種を定量することができます。この分析では、10 µL のサンプルをカラムに注入し、PFBS の検出限界は 2 ng/L またはオンカラムで 0.02 pg(2 ppt)、S/N 比は 7.2 超でした。検出された 46 化合物すべての直線性と感度を調査したところ、そのうち 30 化合物については LLOD が 5 ng/L 以下に達していました。試験した各化合物についての検出下限(LLOD)、定量上限(HLOQ)、シグナル対ノイズ(S/N)比、R2 を表 2 にまとめています。
これらの結果から Xevo G3 QTof の優れた感度が浮き彫りになっており、30 化合物で検出限界 5 ng/L(オンカラムで 0.05 pg)以下が実現しました。この内、PFBS、FBSA、FOSA、PFEESA は LOD が 1 ng/L(オンカラムで 0.01 pg)、PFHxA および ADONA は 2 ng/L(オンカラムで 0.02 pg)です。いくつかの値は、サンプル前処理および結果としてサンプルの濃縮が必要になる、規制当局が求めるメソッドの検出限界(MDL)よりも低くなっています14。 46 種の化合物のうち、4 種は LLOD が 50 ng/L、2 種は 100 ng/L です。注目される点として、この試験で使用した分析法は不安定な化合物に有利であり、ターゲット分析が必要な場合には、特定のソースパラメーターを変更することで、これらの検出限界を改善することができます19 。PFAS 物質の直線性は、最低 6 ポイントを含む検量線、3 回繰ち返し注入における 10% 未満 の % RSD で、3 桁にわたって実証されました。46 化合物すべてについて、直線性のレスポンスが見られることがわかり、R2 値が 0.99 超の定量曲線が得られました。
水サンプル中の PFAS の検出および定量
このスクリーニング分析法を使用して、ソースから採取した水道水、ろ過済み飲料水、MilliQ 水を、サンプル前処理やクリーンアップを行わずに直接分析しました。スクリーニングした 46 種の PFAS 化合物のうち、PFHxA が水道水サンプル中に推定同定されました。PFHxA は、質量測定精度 -0.3 ppm で同定され、濃度レベル 5 ng/L と定量されました。この場合、PFHxA の検出下限は 2 ng/L と判定されました(図 5)。
結論
waters_connect 内の UNIFI アプリケーションに Xevo G3 QTof の感度を組み合わせ、合理化された PFAS スクリーニングワークフローを、水サンプル中の PFAS の定量に使用しました。UNIFI スクリーニングおよび探索ワークフローは、質量欠損のフィルタリングからオンラインデータベースやライブラリーの検索まで、多くの選択肢を提供します。得られたデータセットを、ターゲット定量アプローチに使用しました。このデータセットを遡及的にマイニングすることで、同定およびさまざまなライブラリーソースを使用する探索ワークフローが実現します。Xevo G3 QTof 装置の高い感度は、従来のターゲット分析法を使用した同定において、SPE を使用するサンプル前処理の制限や、市販の標準試料を使用する必要性を回避するのに役立ちます。感度を高めるために、注入量を増やすという選択肢もあります。
参考文献
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720008198JA、2024 年 1 月