iKnife サンプリングデバイスを搭載した REIMS 研究システム
秒単位の時間での直接分子プロファイリング
iKnife サンプリング装置を搭載したウォーターズの迅速エバポレイトイオン化質量分析(REIMS)研究システムでは、サンプルから直接イオン化する高性能飛行時間型(Tof)MS と強力で直感的なインフォマティクスが組み合わされて、サンプル前処理なしで迅速かつ簡単な分子プロファイリングが実現されます。
この革新的な iKnife ハンドヘルドサンプリングデバイスにより、情報が豊富な蒸気がサンプル表面から直接生成され、この蒸気は Tof MS によって分析され、秒単位の時間で正確な分子プロファイルが得られます。
これら 2 つのテクノロジーを組み合わせることにより、食品、微生物、前臨床組織の研究などのアプリケーションに携わるユーザーは、迅速かつ簡単なサンプル間の差異の測定や、高い信頼性での差異の特定が可能になり、研究対象の化学システムや生物システムについて深い洞察を得ることができます。
研究目的のみに使用してください。診断用には使用できません。
概要
- サンプル前処理やクロマトグラフィーを必要とせずに、迅速で直接的なイオン化を達成
- データの品質を高め、複数の繰り返しや大規模なデータセットを簡便かつ効率的に管理
- 使いやすい多変量統計により、サンプルグループを区別し、重要なサンプル特性を浮き彫りにする
- 一般的なデータベースに適合する柔軟な化合物検索メソッドを使用して、迅速かつ正確なサンプル同定を実現
- 効果的な視覚化ツールを使用して、データをレビューし、パスウェイ解析を行い、他のインフォマティクスと統合する
推奨用途:サンプル前処理やクロマトグラフィーを使用しない、迅速かつ簡単な分子プロファイリング。
機能ヘッダー
サンプル前処理またはクロマトグラフィーが不要
複雑なサンプルマトリックスの MS ベースの分析では多くの場合、MS 検出前にサンプル前処理およびクロマトグラフィー分離を行うことが必要です。このアプローチでは、特に多数のサンプルや繰り返しが必要な場合、時間および費用がかかることがあります。また、技術的に難しく、分析に望ましくない選択性が生じる可能性があります。
iKnife サンプリングデバイスを搭載した REIMS 研究システムにより、サンプル前処理やクロマトグラフィー分離の必要がなくなり、お客様のラボでは、サンプルあたりわずか数秒で精密質量 MS プロファイルが収集できます。本システムにより、時間と費用を節約でき、以前よりも簡単に広範囲なサンプルの詳細な分子情報が取得されます。
さらに、iKnife のハンドヘルドサンプリングデバイスと MS の間の長くて柔軟性がある接続により、他のイオン化手法よりも自由に動いてサンプルを分析できます。
サンプル内およびサンプル間の差を迅速に測定
種類または起源が類似した複数のサンプルから収集した分子プロファイルデータでは、多くの場合、目視検査で意味のある差異を判定するのは不可能です。特にこれは、このような差異は、いくつかの主要な分子種の有無ではなく、複数の成分の比率の変化によって表れることが多いためです。
LiveID ソフトウェアによって、強力な多変量解析を用いて、大規模なデータセットを解析するための直感的なワークフローベースのアプローチが提供されます。このソフトウェアにより、迅速にサンプル間の類似点と相違点が浮き彫りになり、客観的かつバイアスなしでサンプルをグループ化できます。
サンプルの差の原因である分子マーカーを同定
類似点と相違点に基づきサンプルが分類されたら、検討対象の化学的または生物学的システムをより詳しく理解するために、そのような差の原因を把握することが重要です。
Progenesis QI によってサンプルグループ間の差異の原因であるスペクトル特性が浮き彫りになり、次に精密質量 MS データを用いてデータベースが検索され、分子マーカーが同定されます。これらの同定は、ターゲットタンデム質量分析(MS/MS)実験によって追加のスペクトル情報を得るなどにより、より高いレベルの信頼性で確認できます。
IMS MS/MS または MS/MS に対応
ウォーターズの四重極飛行時間型(QTof)システムは、優れた性能、実証済みの頑健性、信頼性、および変わりつつある優先順位と将来のニーズに適合する柔軟性を備えており、iKnife サンプリング機能を搭載した REIMS 研究システムに最適のプラットホームです。
SYNAPT XS HRMS – 柔軟性、および分析の選択に対する究極の自由度
- SONAR と HDMSE により、複雑な混合物を調査するための独自のツールキットが提供される
- イオンモビリティーにより、ピークキャパシティおよび分析選択性が大幅に向上
- CCS 測定により、化合物同定の信頼性が改善
Xevo G3 QTof – 完全なカバー率による、確実な特性解析
- 幅広い分析種に対応
- 組織全体にわたるワークフローを統合
- スクリーニングおよびターゲットアプリケーションの定量機能が向上
UPLC-MS による包括的プロファイリングアプローチ
SYNAPT XS HRMS および Xevo G3 QTof はいずれも、さまざまなウォーターズクロマトグラフィーインレットおよびイオン源に対応しています。これによって、包括的プロファイリングアプローチに向けて、REIMS、UPLC-MS、GC-MS など、複数の異なる分析手法を用いて、単一の質量分析システムで、同じサンプルの複数アリコートを分析できます。
インレットオプション
UPLC、Nanoflow UPLC、UPC2、GC、APC
イオン化オプション
ESI、nanoESI、ionKey/MS、APGC、APCI、ESCI、ASAP、DESI、MALDI*、REIMS
*MALDI は SYNAPT XS HDMS のみで使用可能