2006年5月にポジティブリスト制度が施行に伴い、食品安全性試験には タンデム四重極型質量分析計 による高感度多成分一斉定量法が汎用的に用いられるようになりました。この手法では、ターゲット化合物を高選択で高感度に定量できる優位性がありますが、ターゲットとしていない化合物に関しては情報を得ることができません。ノンターゲット化合物であっても情報が得られ、食品安全性をより網羅的に担保するための手法として、高分解能質量分析計である 飛行時間型質量分析計(TOFMS) が応用されています。ウォーターズの QuanTofテクノロジー は、比類ないTOFMSの感度を実現し、ダイナミックレンジを向上することで、網羅的な食品安全性試験をサポートします。さらに、食品安全性試験専用ソフトウェアにより、大容量のデータから迅速に結果をフィードバックします。
食品及び飲料製造過程における各リスク
原料及び流通の過程において考えられるリスクは、加工・製造メーカにおいて
コントロールが困難で、検証においては迅速性が要求されます。
原料中の残留物の迅速スクリーニング事例
製品原料の評価試験、サンプルリング試験では多種多様な製品原料中の残留・混入・差異成分を同定及び定量します。POSI±IVE は、残留物などのスクリーニング分析用に開発されたソフトウェアです。スクリーニングする化合物数には制限がなく、迅速に原料中の残留物などの有無を判定し、その定量を実行します。ウォーターズでは600以上の化合物ライブラリを含んだ解析用メソッドを提供します。
実サンプルを用いたスクリーニング結果例
600種の農薬化合物リストから、自動でサンプル中に含まれる農薬を検索。更なるスクリーニング事例
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流通後の異物混入同定事例
流通後の製品中の異物同定試験は結果取得までの迅速性が要求され、FT-IR等さまざまな分析手法を用いて検証されています。多変量解析ソフトウェア MarkerLynx XS で、コントロールサンプルと差異を比較後ピークの特定、データベースを用いた定性が可能です。 食品中の異物混入同定結果例
多変量解析により、混入サンプルにのみ含まれている化合物を確認更なる異物混入同定事例
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システムソリューション
UPLC/Xevo QTof MS
■ IntelliStart - 分析者の経験に依存しない装置の自動セットアップ
■ LockSpray - 高精度精密質量測定
■ i-Fit - 高精度の組成解析
■ MSE - データに依存しない網羅性の高いデータ取り込み
UPLC/Xevo G2 QTof
■ IntelliStart - 分析者の経験に依存しない装置の自動セットアップ
■ LockSpray - 高精度精密質量測定
■ i-Fit - 高精度の組成解析
■ QuanTof - 幅広いダイナミックレンジ
■ MSE - データに依存しない網羅性の高いデータ取り込み
アプリケーションソリューション
■ POSI±IVE - 残留物のスクリーニングから定量までの解析を自動化
■ MarkerLynx XS - 多変量解析、データベース検索を用いた異物化合物の特定/同定