迅速なナノスケールおよびキャピラリースケール分離

耐圧性の向上により高流速にも対応する柔軟性を備え、結果として短時間の分析によりシステム平衡化時間の低減や高いサンプルスループットを可能にします。また、その耐圧性により粒子径2μm以下のパーティクルを充塡した長いカラムを使用することができ、ナノスケールからマイクロスケールのカラムで分離能力を向上できます。

分離テクノロジー

ACQUITY UPLC M-Classカラムの固定相はウォーターズのハイブリッドパーティクルテクノロジーとハイストレングスシリカをベースとしています。 高品質のペプチドおよびタンパク質分離を再現性高く得られることは、プロテオミクス研究やバイオ医薬品の特性解析において非常に重要です。ウォーターズのエチレン架橋型ハイブリッド（BEHテクノロジー）およびCharged Surface Hybrid (CSH:表面チャージハイブリッドテクノロジー)ペプチドおよびタンパク質分析用ナノカラムは、この厳しいニーズに対応します。

機械的に耐久性の高いハイストレングスシリカ（HSS）パーティクルテクノロジーはウォーターズハイブリッドパーティクルテクノロジー（HPT）を補完するために開発されました。HSSにより、UPLC条件下でシリカベースのLC分離が可能となります。このパーティクルテクノロジーでは、ハイブリッドパーティクルに比べて極性分析種の保持が向上します。

スケーラビリティ

全てのカラムフォーマットに同じウォーターズのBEH、CSHもしくはHSSパーティクルが充塡されています。ペプチド、タンパク質やその他塩基性もしくは極性分析種に対し全てのカラムサイズに渡って同じ保持メカニズムと分離能力が得られます。

カラムテクノロジー

ACQUITY UPLC M-Classカラムは2種類のフォーマットをラインアップしています:

内径75 µm - 150 µm カラムは柔軟なフューズドシリカキャピラリーの内側に充塡し、フューズドシリカ製のチューブに接続されています。カラム全体は保護用ポリマーチューブで覆われています。　カラム入口側は “M-Detail” のフィッティングを用いて接続しますが、出口側は外径360μmのエンドで質量分析計のソースに直接接続します。

内径300 µmカラムはステンレススチール製のチューブを使用しています。ACQUITY UPLCカラムと同じフィメール型の接続を採用しています。

各カラムフォーマットはACQUITY UPLC M-Classシステムに直接接続でき、nanoACQUITY UPLCシステムに対応しています。

カラム接続

短い3分のビデオで、ACQUITY UPLC M-Classカラムを適切に接続する手順について、簡単にステップ毎にご紹介します。

トラップカラム

ACQUITY UPLC M-Classトラップカラムにより、分離を行うためのナノ分離カラムにサンプルを濃縮しロードできます。2G Trapカラムは、クロマトグラフィー効率を最大化しながらピーク拡散を最小限にするようにデザインされています。様々な1D（低pH）ナノフローアプリケーションで使用できます。

2Dトラップカラムにより、1次元目で高pHを用いる複雑な2D分離が実施できます。フリットテクノロジーの組み合わせにより、高pHにも適合します。

トラップカラムテクノロジー

内径180 µmカラムは柔軟なフューズドシリカキャピラリー内部に充塡し、フューズドシリカ製のチューブに接続されています。カラム全体は保護用ポリマーチューブで覆われています。

2G トラップ は双方向のフローに適した汎用トラップカラムで、一般的に1Dアプリケーションに使用されます。このトラップはV/MおよびV/Vの構成をラインアップしています。

2D トラップ は高/低 pH 2D分離のためにデザインされ、1方向のフローに適しています。このトラップはV/MおよびV/Vの構成をラインアップしています。

V/M 構成トラップカラムは入口側が”V-Detail”フィッティングで出口側が少し小さい”M-Detail”フィッティングの最も一般的なトラップカラムです。

V/V トラップ はハイスループットアプリケーションのためにデザインされ、入口側および出口側の両端が“V-Detail”フィッティングで構成されています。

V-Detail フィッティング は注入バルブ（外径1/16チューブ用10-32）に直接接続できます。

M-Detail フィッティングはマイクロTとマイクロユニオン（外径1/32チューブ用6-40）に接続できます。

内径300 µmトラップカラムはステンレススチール製チューブおよびフリットを使用しています。標準のACQUITY UPLCカラム（外径1/16チューブ用10-32）と同じフィメール型“V-Detail”接続を用いて接続します。