APGC イオン化法の高分子構造解析への応用

分子関連イオンとプロダクトイオンの情報を同時取得可能

APGC をご存知ですか?
APGC とは大気圧ガスクロマトグラフィー (Atmospheric Pressure Gas Chromatography) を意味します。
ここでは、その原理と応用範囲についてご紹介します。

APGC には以下のようなメリットがあります。

  • APGC イオン化法:高感度ソフトイオン化
  • 分子関連イオンとプロダクトイオンの情報を同時取得可能
  • トリマー、テトラマーの高感度測定可能
  • モノマー、添加剤の構造同定に有効なオンラインDB 検索機能
  • ロット間、製品間、経時変化解析に最適

 

Py-GC/APGC-Xevo G2-XS QTof

Py-GC/APGC-Xevo® G2-XS QTof

 

 

 

 

APGC イオン化法:高感度ソフトイオン化

LC/MS では汎用的なAPCI をGC 用イオン源に応用したイオン化法です。 インターフェースは、GC におけるシャープなピーク形状を維持できるよう拡散を最小限に抑える 設計がされており、イオン化可能な化合物適用範囲もAPCI 法を大きく上回ります。 これまでのGC/MS において困難であったソフトイオン化と高感度測定の両立を実現した最新のテクノロジーです。また、実験系に応じて、アダクトイオンを生成させることが可能で、チオール およびアルコールなどのCI で分子関連イオンが確認困難な化合物にも有効なイオン化法です。

 

Py-GC/APGC-Xevo® G2-XS QTof
(クリックすると拡大します)

 

 

 

 

分子関連イオンとプロダクトイオンの情報を同時取得可能

高感度ソフトイオン化法とMSE 測定法を組み合わせることで、分子関連イオンとプロダクトイオンの情報を同時取得できます。複雑なサンプル中の成分情報を網羅的に
シンプルなマススペクトルで取得できるため、これまで複雑なピークデコンボリューションを必要としていたEI法におけるGC/MSデータの多変量解析に大きな革新をもたらします。
UNIFI ソフトウェアとの組み合わせにより、オンラインデータベース検索および、未知構造の
構造推定も容易となり、効率的なピーク同定、差異解析を実現します。

 

MSE 測定法の特長

  • 四重極の設定 : 全てのイオンを透過 → 高い網羅性。多変量解析に最適なデータ品質
  • 共通骨格のピークを容易に抽出可能 → 類縁体を容易にピーク抽出
  • プロダクトイオンの安定同位体強度比を維持 → 組成解析の正確性向上
  • 1回の注入で、分子関連イオンとプロダクトイオンの情報を同時取得 → 測定回数の軽減

 

MSE測定法の模式図
(クリックすると拡大します)

 

MSE 測定法によるマススペクトルの事例
(クリックすると拡大します)

 

 

 

 

モノマー、添加剤の構造同定に有効なオンラインDB 検索機能

UNIFI ソフトウェアの特長

  • ピークおよびマススペクトルの自動抽出
  • ブランクデータで検出されたピーク情報の除去
  • 組成解析、オンラインDB 検索、フラグメントイオンマッチング
  • 類縁構造のピークを自動抽出

 

UNIFI ソフトウェアによる添加剤のオンラインデータベース検索結果画面
(クリックすると拡大します)

 

 

 

 

ロット間、製品間、経時変化解析に最適

高感度ソフトイオン化法とMSE 測定法を組み合わせて取得したデータをProgenesis QI ソフトウェアで解析することで、差異解析において最高品質の結果を得ることができます。
ロット間差、経時変化、加速劣化、競合製品分析に最適なソリューションです。

 

Progenesis QI による差異解析の特長

  • PCA およびOPLS-DA モデルによる比較解析
  • 最新のピーク抽出機能により大幅な解析時間の軽減
  • 解析データ品質を大幅に向上するピークデコンボリューション機能
  • 変動トレンドの類似したピークを網羅的に抽出可能

 

ブロック重合とランダム重合品の比較解析の事例
(クリックすると拡大します)

 

Progenesis QI:デンドログラムによる同トレンドピークの抽出
(クリックすると拡大します)

 

 

APGC アプリケーション

 

 

化学工業アプリケーションのページへ →

 

このページのトップへ戻る


`
トップに戻る トップに戻る