粒子径1.7 µmのエチレン架橋型ハイブリッド[BEH] パーティクルはUPLC®テクノロジーを実現する重要なテクノロジーの1つです。3種類のポアサイズ [130Å, 200Å, 300Å] で、逆相および親水性相互作用クロマトグラフィー用それぞれに数種類の固定相をラインアップし、低分子から高分子バイオ医薬品までご使用いただけます。ハイブリッドパーティクルテクノロジー固有の化学的耐久性により幅広いpH範囲[pH1-12]で使用することができ、分析法開発において幅広い用途で頑健な分離を実現します。
BEH パーティクルテクノロジーはHPLCカラムのXBridgeファミリーにおいてHPLC粒子径[2.5、3.5、5、10µm]でラインアップしているためHPLCとUPLCテクノロジープラットフォーム間でシームレスな分析法移管が実現します。
比類ないレベルのピーク対称性、カラム効率および化学的耐久性により、1.7 µm ACQUITY UPLC® BEH C18 および C8 カラムは幅広い分析種に適した汎用高性能カラムです。pH1-12の範囲で使用できることで、これらのトリファンクショナル結合アルキルカラムは、卓越した低-&高-pH耐久性を実現するとともに、イオン性化合物の保持、選択性、感度に影響を与えるpHの能力を利用できます。
選択性の違い
温度の微小な変化により選択性が大きく変わることがあるため、EPA メソッド8330 HPLC分離では通常± 1 °Cレベルの温度制御が求められます。UPLCテクノロジーの高い分離能は、頑健で温度感受性の低い(最大±5°C)分離を実現します。
無限とも思える数の分析法パラメータにより、新規分析法開発は非常に労力と時間がかかります。どのような分析法開発ストラテジーにおいても、望ましい分離を実現するとともに頑健で信頼性が高い分離をもたらす適切なカラムを見つけることが不可欠です。
ウォーターズのUPLC分析法開発キットは、お客様の分析法開発アプローチに対応し、分析法の開発を効率的かつ効果的に行うことができる幅広い選択性のカラムで構成されています。
逆相&HILIC分析法開発ストラテジー
A. 幅広いUPLCカラムの選択性範囲により、一種類の移動相条件で複数のカラムのスクリーニングを行うことで短時間で良好な結果に到達できます
B. 新規逆相およびHILICアプローチを用いたモルヒネ関連化合物の分析法開発
ACQUITY UPLC® BEH HILICカラムには官能基非修飾のBEHパーティクルが充てんされ、高極性化合物の保持の向上だけでなく極性およびイオン性化合物に対する逆相と相補的な分離を提供します。
ACQUITY UPLC® BEH HILICカラムはUPLC® HILIC条件下で効率的で再現性の高い分離を得られるように最適化・試験されており、HILIC固定相の主要な弱点である化学的耐久性を克服するようにデザインされています。堅牢なBEH パーティクルの幅広い使用pH範囲により化学的耐久性が向上し、結果として長いカラム寿命を実現します。
ACQUITY UPLC BEH HILICカラムを用いた高極性塩基の分離
モルヒネなどのオピオイド系鎮痛剤は、慢性的および急性的な痛みを抑えるために使用されます。この種の薬剤は極めて効力が強いので投与量は少なく体液中の濃度は低くなります。体内におけるモルヒネやその代謝物の効力や代謝作用を研究する際には、親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)のような選択性と感度の高い分析手法が求められます。上図に示したHILIC分離では、高極性の代謝物であるモルヒネ-3-ß-グルクロニドが、極性の低い化合物であるモルヒネの後に溶出しています。
分析法移管を成功させるためには、カラムサイズ、システムボリュームおよび構成、注入量、グラジエント組成などの主要なパラメータについて注意深く考慮し理解する必要があります。全ての分析法パラメータをカラムボリュームに応じ適切に移管し、粒子径によらずクロマトグラフィーカラムの選択性と分離効率を維持することが必要です。
分析法移管キットはUPLC®とHPLC間での分析法移管時に、分離の質を維持するようにデザインされています。カラム長(L)と粒子径(dp)の比(L/dp)を維持するコンセプトに基づいて、キットにはHPLCカラムと同等の選択性と分離効率を有するACQUITY UPLCカラムが含まれています。ACQUITY UPLC®カラムカリキュレータを用いれば、様々な分析法をHPLCからUPLCへ、またはUPLCからHPLCへ完全に移管することができます。
各キットにはUPLCカラム1本とHPLCカラム1本が含まれます。ACQUITY UPLCカラムカリキュレータはACQUITY UPLCオンラインコミュニティからダウンロードしていただけます。
LCテクノロジープラットフォーム間の容易な分析法移管
クロザピンおよびその類縁物質の分離において、異なる粒子径のパーティクルおよびその装置プラットフォームで極めて優れたスケーラビリティが認められ、分析法移管が容易に成功することが分かります。
トリファンクショナル結合フェニルヘキシル官能基を導入したACQUITY UPLC® BEH Phenylカラムは、市販のフェニルカラムに比較して、業界最高水準のpH耐久性、バッチ間再現性と卓越したピーク形状を提供します。ACQUITY UPLC BEH Phenylカラムは、特に芳香環を持つ分析種の分析において直鎖アルキルカラムと補完的な選択性を提供するように設計されています。
Echinacea Purpurea中のカフェ酸誘導体の分離
各種エキナセア製剤に含まれる有効成分は、カフェ酸誘導体、多糖類、脂溶性成分の3つのグループに分類されます。人気のあるエキナセア含有製品の品質は製品によって差があることが研究により明らかになっています。そのため活性成分のモニタリングが求められています。ここでは主要なカフェ酸誘導体(抗酸化作用をもつことが知られているポリフェノール化合物)を4分以下で分離した例を示しています。
クロマトグラフィーカラムの再現性は分析法の長期信頼性および頑健性に非常に大きく影響しますが、使用される皆様がコントロールすることはできません。
卓越したバッチ間、カラム間再現性とともに、ウォーターズは注意深く確立されたパーティクルおよびカラム製造工程コントロールによりお客さまの分析法の長期信頼性に対する確信をご提供します。 ACQUITY UPLC® メソッドバリデーションキットには分析法の品質、信頼性、一貫性を判定するために3つのバッチのクロマトグラフィー媒体(異なる3つのバッチのパーティクルから得られる)が含まれます。
リスクを最小限にして信頼性の高いカラム性能を得るために
異なる3つのバッチの種類のパーティクルから得られた3つの異なるゲルバッチは、ACQUITY UPLCカラムに期待される確かな再現性を実証し、これによりお客様の分析法の長期的な再現性を実現します。
ACQUITY UPLC® BEH Shield RP18カラムはC18 鎖に親水性のカルバメート基を内包し、塩基性化合物の卓越したピーク形状と直鎖アルキル化ラムと異なる選択性を提供します。
迅速な鎮痛薬の分離
市販鎮痛薬は痛みの軽減のためだけにデザインされています。コストが低く、効果的で安全性の高い鎮痛薬は多くの医師から最初の選択肢として推奨されます。ここでは7種類の良く使用される鎮痛剤を1.5分以内で分析した例を示しています。BEH Shield RP18極性基内包型官能基による選択性の変化にご留意下さい。
*Patent No. 5,374,755
ウォーターズはACQUITY UPLC®システムに完全に適合した、品質の高い消耗品を各種用意しています。
フィルター
ウォーターズはバッファおよびサンプルをご使用前に0.2 µm のフィルターでろ過することを推奨しています。フィルターろ過により、微粒子がカラムやシステムコンポーネントに蓄積するのを防ぐことができます。これによりカラムの寿命を延ばし、システムのダウンタイムが最小限に抑えられます。水系、非極性の溶媒やたんぱく質のろ過には、0.2 µm GHP フィルターを推奨します。p>
製品名 | 製品番号 |
溶媒ろ過メンブレン47 mm ディスク 100個パック* | 186003524 |
13 mm ミニスパイク 100 pk (残容量 < 14 µL) | WAT097962 |
25 mm 50個パック (残容量 < 100 µL) | WAT097964 |
バイアル
ウォーターズはプレスリットシリコン/PTFEセプタムのバイアルをUPLC®システム用に推奨しています。プレスリットセプタムはサンプル吸引時の陰圧状態を防ぐ設計となっているため、サンプル吸引量の再現性に優れています。ウォーターズは2種類の品質証明バイアルライン(LCGC品質証明バイアル/LCMS品質証明バイアル)をご提供しています。
Sirocco 除タンパクプレート
SiroccoTM 除タンパクプレートは、生体サンプルの「ウェル内」でのハイスループット除タンパク処理を可能にします。装着したままバキューム可能な通気式キャップマットと特許技術のバルブテクノロジーを備えた独自のフィルター構造により、ピペットでの移し変え手順を踏まずにサンプルを「ウェル内」で処理し、低容量の血漿サンプルからろ液を回収することが可能です。
製品名 | 製品番号 |
Sirocco 除タンパクプレート, 1枚入り | 186003873 |
Sirocco 除タンパクプレート, 5枚入り | 186002448 |
親水性相互作用クロマトグラフィー
2003年から、ウォーターズは、非常に極性の高い化合物の保持という課題を解決するために親水性相互作用クロマトグラフィー[HILIC]のための革新的な固定相の開発を行っています。ウォーターズのエチレン架橋型ハイブリッド[BEH]パーティクルテクノロジーを基材としたACQUITY UPLC® BEH Amideカラムは化学的に安定なトリファンクショナル結合アミド固定相で、HILIC分離の耐久性および汎用性に新たな次元を追加します。
極性が高すぎて逆相[RP]では保持できないような極性分析種や代謝物を保持するためにデザインされたACQUITY UPLC BEH Amideカラムでは、幅広い極性や構造、pKaの極性分析種の卓越した保持を促進するように幅広い範囲の移動相pH[2-11]で使用できます。
極性化合物の保持向上に加え、このカラムでは逆相と相補的な選択性、マススペクトロメトリーでのレスポンス向上、有機溶媒比率の高いサンプル前処理溶液[PPT、LLE、SPE]の直接注入が実現し、HILICは魅力的な代替分離技術となります。
水溶性ビタミンの分離
糖質分析
HILICで分析される化合物で最も多く様々な種類があるものの1つは糖質です[例えば、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類]。
ACQUITY UPLC BEH Amide カラムは糖質分析の卓越したツールで、下記利点が得られます。
糖質のUPLC/MS分析
VanGuard™ は2年以上に渡る研究開発の成果で、ACQUITY® UPLCシステムを使用するアプリケーションにおいて最大18000psiまでの圧力下で日常的に使用できるように設計された初のガードカラムです。内径2.1 mm x 長さ5 mmという超低容量設計を導入しているため、UPLC®カラムの性能を効率的に保護することができます。この特許出願中のデザインではACQUITY UPLC®カラムと同じカラムケミストリとカラムフリットが使用されているため、高いカラム効率や分離能、スループットの向上といったUPLCの包括的なデザインアプローチを損なうことがありません。VanGuardはACQUITY UPLC®カラムのインレットに直接接続するためカラム外ボリュームは最小化でき、接続に起因する移動相の漏れの可能性はほぼ排除できます。
VanGuardの特長と利点
VanGuard:最小限のクロマトグラフィへの影響
VanGuardはクロマトグラフィーへの影響を最小限に抑えながら、ACQUITY UPLCカラムの性能を保護し寿命を長くするように独自に設計されています。
See our best practices in how to connect, assemble and replace Waters columns and their associated pre-column parts and fittings for Waters HPLC, UHPLC, and UPLC chromatography systems.
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