多くの規制当局や組織からデータインテグリティ (DI) のガイダンスが発出され、対応の必要性に迫られています。
DI 対応のためのデータ管理を含めたラボのワークフローの改善に役立つ情報を集約してご紹介します。
データインテグリティとは、データのライフサイクル全体を通じた、データとプロセスの総合的な完全性、正確性、および一貫性の程度のことです。簡単なようですが、完全性と正確性を保ちながら全てのプロセスでデータを確実に生成、保管、変換することは、どの組織にとっても容易ではありません。
データインテグリティへの対応には「データのライフサイクル」を考慮する必要があります。これには収集されたクロマトグラフィー分析の生データ、メタデータの管理に関する手順だけではなく、分析の設定や実施に関する手順も含まれますが、重要なのは、そうしたデータの解析、解釈、レビュー、レポートというサイクルを通じてデータを管理することです。したがって、これは単なるデータの保存方法だけの問題ではありません。分析実験によるデータの生成も同じくらい重要なのです。