バイオ医薬品の安全性のための規制ガイドラインを満たすために必要とされる高額な費用は、製造工程でのコストを削減し生産性を向上させる効率的な方法に対する興味を一新するものでした。

ACQUITY QDaは、ペプチドおよび糖鎖分析のための単一のワークフローにおける相補的な検出技術として質量分析技術を採用し、最小限のコストと労力で、プロセス開発あるいは製造環境でのモニタリング能力の大幅な向上を実現するものです。

ACQUITY QDaは、Empower 3ソフトウェアを介した規制に準拠した統合されたデータ取得と解析、プラグ・アンド・プレイ設計によって、バイオ医薬品製造環境でのデータ測定における生産性と信頼性を高めることができる強力なツールです。

 トラスツズマブ消化物のACQUITY QDa検出によるマスクロマトグラム

ペプチドのモニタリングにおけるACQUITY QDa検出器の有用性を実証するために、モノクローナル抗体（mAb）のトリプシン消化物を用いてペプチドマッッピングを行いました。TFAとFA(ギ酸)を含む移動相の両方を用いて消化物を分析し、それぞれの場合で、消化ペプチドを検出することができました。

絶対強度の差はありますが、ACQUITY QDa検出器はTFAおよびFA(ギ酸)による分離の両方と互換性があることを示しています。さらに追加の解析で、ペプチドマッピングにおける90パーセント以上のカバー率が常に確保できることを実証し、各々のペプチドに関して複数の価数のイオンを検出できる点も確認されました。

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蛍光および質量分析応答に対応したN型糖鎖のルーチン検出

ここでは、試料調製にRapiFluor-MS標識試薬を用い、分析に蛍光検出器とACQUITY QDaシングルMS検出器の両方を使用した遊離N型糖鎖の検出例を示します。バイオ医薬品開発と製造環境において典型的に検出され、モニターされる幅広い糖鎖を反映するように選択された三種類の異なる試料由来の遊離N型糖鎖の統合されたクロマトグラムを示します。これらは単純な二分岐糖鎖構造を含むIgG、多くのハイマンノース構造を含むRNnase B、そして分子量がより大きく複雑な高度シアル酸付加糖鎖構造を含むウシFetuinの三種類です。蛍光と質量検出の両方のクロマトグラムは同等の検出応答を示し、一方で検出されたすべてのピークは、他方でも検出されています。

このように、ACQUITY QDa検出器は、一度の測定で蛍光応答と相補的な質量データを介してピークの割り当ておよび糖鎖構造を確認できることによって、信頼性と生産性の向上した糖鎖モニタリングを可能にします。

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