Sep-Pak®は世界中で認められており、GC/MS、HPLC、およびLC/MS分析の場合で最も使用例が多い固相抽出製品です。幅広い種類のケミストリおよび96ウェルプレートとμElutionプレート*を含むボディフォーマットがラインアップされています。各ボディフォーマットにおいて固有の機能上の利点が得られますが、ボディフォーマットや充てん量が異なる製品においても、逆相、順相、イオン交換および専用アプリケーション用まで全ての充填剤で、統一された高品質の充填剤が使用されています。そのため異なるボディフォーマットや充填量へ簡単かつ迅速にメソッド移行可能です。
*特許出願中
Certified Sep-Pak® カートリッジには下記固相が揃っています:
すべてのCertified Sep-PakカートリッジはISO 13485 および米国食品医薬品局(US.FDA) cGMPに登録された工場にて製造され、性能と清浄度についてクロマトグラフィー試験が実施されています。それぞれのCertified Sep-Pakカートリッジは製造後に溶出物と浸出物の試験が行われます。これらは分析方法の性能と検出下限値がサンプル前処理デバイスに由来する典型的な妨害物質によって損なわれるリスクを保障します。
Sep-Pak® 96ウェルプレートでは、Sep-Pakカートリッジで長年実績のある固定相が使用できます。多検体アプリケーション用に導入された96ウェルプレートは、標準的な吸引マニホールドと同様にロボットおよび自動のサンプル処理システム用にも最適化されています。Sep-Pakプレートは、サンプルロード量に合わせ、さまざまな充填量を選択できます。
Sep-Pak 96ウェルプレートでは広範囲な品質試験が行われます。官能基結合前後のシリカ性能の試験成績書には、官能基結合密度、清浄度、およびクロマトグラフィ選択性が記録されます。また96ウェル全体で一貫した流速が保証されるように製造および試験されています。
C18
tC18
C8
tC2
Porapak™ RDX
逆相および順相
アミノプロピル(NH2)
シアノプロピル(CN)
Diol –
順相
シリカ
アルミナ(A、B、およびN)
Florisil®
Accell™ Plus QMA –
Accell™ Plus CM –
ウォーターズでは、特別なアプリケーション用のSep-Pakを提供しています。これらの製品のほとんどは、世界中の政府機関の公定法に採用されています。
吸着剤 /表面 | 内容 | 通常のアプリケーション | 充てん剤 |
Sep-Pak® DNPH ジフェニルヒドラジン 含浸シリカ | 酸処理ジニトロフェニルヒドラジン含浸シリカゲル使用。気中アルデヒド及びケトン類の測定に使用。アルデヒド類、ケトン類はヒドラゾン誘導体として得られ、HPLCで分析されます。 | 厚生労働省標準法、環境省悪臭防止法、米国環境保護局(EPA)メソッドTO–11A、気体内のカルボニル化合物用のASTM D5197 アルデヒドのJPMOE公式メソッド:屋外の空気の臭気[ショートボディ]、排気ガス内[ロングボディ] | 粒径55-105μm ポアサイズ 125Å 推奨最大アルデヒド捕集量: ショートボディ:75μg,[2.5μmol] ホルムアルデヒド/カートリッジ ロングボディ:150μg,[5μmol] ホルムアルデヒド/カートリッジ |
XPoSure アルデヒドサンプラ ジフェニルヒドラジン 含浸シリカ | 大粒径DNPH含浸シリカゲル使用。小型ポンプまたはパッシブサンプリングによる室内空気中アルデヒド類モニタリング、個人暴露量調査等に使用。アルデヒド類、ケトン類はヒドラゾン誘導体として得られ、HPLCで分析されます。 | • 屋内空気中のアルデヒド類の厚生労働省標準法 • EPAメソッドTO–11AおよびIP–6A、ASTM D5197 空気中のカルボニル化合物用 • 空気中のグルタルアルデヒド用NIOSHメソッド2532 | 粒径500-1000μm ポアサイズ 125Å推奨 最大アルデヒド捕集量: 70μg,[2.3μmol] ホルムアルデヒド/カートリッジ |
オゾンスクラバー ヨウ化カリウム | ヨウ化カリウムが充てんされたオゾンスクラバーは、Sep-Pak& reg; DNPHおよびXPoSure™ Aldehydeサンプラカートリッジの手前に接続して使用され、カルボニル化合物分析におけるオゾンの妨害を除去します。オゾンは、ヨウ化物を酸化してヨウ素にすることで消費されます。 | • 厚生労働省標準法、環境省悪臭防止法、EPAメソッドIP–6Aおよび気体内のカルボニル化合物用のASTM D5197 | 1.4g沃化カリウム 4.2mmoleのオゾンを除去(理論値) |
Sep-Pak® Dry 無水硫酸ナトリウム | 高キャパシティ乾燥剤は、順相固相抽出液から残留水分を除去するために使用されます[水と混合しない非極性有機溶媒用]。 | •一般的な用途(脱水が必要な場合に使用) | 2.85g 無水硫酸ナトリウム 3.6gの水分を除去(理論値) |
Porapak® RDX ジビニルベンゼン-N-ビニルピロリドン 共重合体 | 米国環境保護局(EPA)メソッド8330と同等以上の性能。使用有機溶媒量を1/10に削減。米国国防総省の修復プログラムをサポートする環境分析ラボで使用されます。 | • ppbレベルの地表水及び地下水中の爆発物測定用。 | 粒径125-150μm & nbsp; ポアサイズ 200Å |
Sep-Pak®PS2 スチレン-ジビニルベンゼン共重合体 | 疎水性逆相ポリマーは、水系サンプル中の複数の残留農薬などの微量有機化合物濃縮用にデザインされています。 | • 厚生労働省水道水中農薬試験法、陰イオン界面活性剤試験法、1,4-ジオキサン試験法、カビ臭物質試験法 • 厚生労働省食品残留農薬試験法 | 粒径80μm 265mg充てん |
Sep-Pak® AC2 活性炭 | 高疎水性の低灰分活性炭は、水中の高極性有機化合物を除去または濃縮するために使用されます。 | • 厚生労働省水道水中1,4-ジオキサン試験法 • 殺虫剤、除草剤他の特に高極性の低分子 | 粒径85μm 400mg充てん |
Sep-Pak® Carbon/NH2 グラファイトカーボン/ アミノプロピルシリカ | グラファイトカーボン500mgとアミノプロピル(NH2)シリカ500mg を積層充てん。食品中残留農薬精製に使用。 | •厚生労働省農作物中農薬類一斉試験法。プロファム試験法 | グラファイトカーボン 粒径:37-105μm NH2 粒径:55-105μm |
Sep-Pak® PSA(primary-secondary amine, 1級-2級アミン)は弱陰イオン交換、順相および親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)として使用できるユニークで汎用性の高い固相充てん剤です。アミノプロピル(NH2)固相充てん剤と比較し、選択性は類似していますが、1級アミン-2級アミンと2つのアミノ基を有する事により、より高いイオン交換容量と保持能を発揮します。また順相として使用する場合は、Sep-Pak® PSAがアミノプロピル充てん剤と比べて炭素含有量が高いことから疎水性インタラクションが増加します。
Primary-Secondary Amine (PSA)
QuEChERS法との組み合わせに理想的な固相ミニカラム
Sep-Pak® PSAは、効率的な食品残留農薬多成分一斉分析のためのサンプル前処理法として使用されているDisQuEなどの QuEChERS法と組み合わせ、酸性農薬を選択的に抽出精製できることが報告されています。[ 参考文献:Lehotay.J.AOAC Int. 90(2)2007,485-520 ]
抽出法 : DisQuE™抽出Tube1 | 精製法 : Sep-Pak®PSA 50mg/1cc |
サンプル調製 15gホモジナイズサンプルを1.5gの 酢酸ナトリウムと6gの硫酸マグネシウムが 入った50mL DisQuE抽出Tube1に入れる 15mLの1%酢酸アセトニトリル溶液を加える ↓ ホモジナイズ 内標準添加 ↓ 抽出・遠心 1分間強く振とう後1500回転以上で1分間遠心 ↓ コレクト アセトニトリル層5mLを採取し、 0.5gの硫酸マグネシウムで脱水 | サンプル調製 ↓ コンディショニング/平衡化 1mL 1%酢酸アセトニトリル溶液 PSAを解離させ酸性化合物の保持を最大化 ↓ サンプルロード 0.5mL DisQuE抽出液 ↓ 洗浄 0.25mLアセトニトリル 中性化合物、酸性化合物を除去 ↓ 脱離 0.5mL濃アンモニア水/メタノール 2:98 アルカリ条件でPSAを中性化し 酸性化合物を脱離 ↓ エバポレート/再溶解 エバポレート後1mLの移動相で再溶解 注) 固相ミニカラムを乾燥させないこと。 自然落下にて送液 |
UPLC分離条件
カラム | ACQUITY UPLC® BEH C18, 2.1 x 50mm |
グラジエント | A: 0.1%ギ酸水溶液 B: 0.1%ギ酸アセトニトリル溶液 15% B→95% B, 3min, 95% Bで1.5minホールド |
流速 | 0.5mL/min |
インジェクションボリューム | 10µL |
カラム温度 | 40℃ |
装置 | ウォーターズ Quattro Premier™XE |
イオン化 | ESI-ve |
農薬 | トランジッション | コーン電圧(V) | コリジョン電圧(V) |
Dicamba | 219 → 175 | 15 | 12 |
2,4-D | 219 → 161 | 19 | 19 |
Acifluorfen | 360 → 316 | 15 | 24 |
Sample Preparation Solutions for PET Brochure
Sample Preparation Solutions Brochure
Peptide and Protein Bioanalysis Application Notebook
平成22年10月7日付で厚生労働省からナタマイシン分析法の改正が通知され、ワイン中の分析法が追加されました。
本分析法で使用されている試料液調製法詳細はこちら
2010年9月16~17日に熊本で開催された日本食品衛生学会学術講演会における多数の発表の中から興味深かった動物用医薬品関連の発表2報、グリシドール脂肪酸エステル類の発表1報をご紹介いたします。
詳細はこちら
食品添加物としても使用されているグリチルリチン酸は過剰摂取すると高血圧などの副作用が起こることがあり、食品中の残留基準が設定されています。
本試験法で使用されている試料抽出法と精製法について
チーズやヨーグルトなどの乳酸発酵食品に使用される抗菌ペプチドナイシンは添加物としての表示が必要です。
厚生労働省ナイシン試験法の精製方法はこちら