サンプルバイアルに関するFAQ
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ウォーターズでは3種類の品質証明バイアルを販売していますが、どんな分析でどの品質証明バイアルを選択すればよいのでしょうか?
使用する品質証明バイアルは、分析種の濃度を基準に選択してください。分析種の濃度は多くの場合、検出方法と密接に関係しています。
分析種濃 |
検出方法 |
推奨製品 |
µg/mL |
UV、RI(MS以外) |
LC/GC品質証明バイアル |
100 ng/mLオーダー |
シングル四重極型、旧式のMS/MS |
LCMS品質証明バイアル |
1 ng/mL以下 |
MS/MS、Tof |
TruView LCMS品質証明バイアル |
[→ TruView LCMS品質証明バイアル、LC/MS品質証明バイアル、LC/GC品質証明バイアル] |
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使用する装置やサンプルに合わせて適したバイアルの選択はできますか?何か目安は?
使用する装置やサンプルに合わせて適したバイアルを選択できるWEBツール、バイアルセレクターをご利用頂けます。バイアルセレクターでは、使用する装置や検出方法、サンプルの性質について簡単な質問に答えるだけで最適なバイアルを自動で選択します。
[→ バイアルセレクター] |
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アナライトを高pHの溶媒に溶かしてLC/MSで定量を行っています。通常のガラスバイアルを使用しているのですが、測定値がばらつきます。何か問題があるのですか?
理化学機器に一般的に使用されるボロシリケートガラスでは、高pH条件においてODSカラムの場合と同様にガラス表面のシラノール基が切れてきます。サンプル溶媒中のシランの影響(イオンサプレッション等)で測定値がばらついていることが予想されます。プラスチックバイアル をご使用ください。
[→ プラスチックバイアル] |
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検量線用のスタンダードとサンプル溶液のバイアルを簡単に見分けたい。バイアルのラベルに詳細を記入する以外に何か良い方法はないですか?
キャップの色を変えることで簡単に見分けることができます。ウォーターズのLectraBondスクリューキャップ&セプタムでは、標準の青以外に3色(赤・緑・白)を揃えております。 [→ LC/GC品質証明バイアル、不活性(DV)ガラスバイアル、プラスチックバイアル] |
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極性の高いアナライトのLC/MS分析を行っています。サンプル溶液の濃度は比較的高く、サンプル量も多いのですが、不活性タイプのガラスバイアルを使用する必要はありますか?
この場合ガラスの影響は少ないので、不活性ガラスバイアルを使用する必要性は低いと考えられます。詳細に関しては 不活性ガラスバイアル のページをご参照ください。
[→ 不活性(DV)ガラスバイアル] |
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揮発性の非常に高い溶媒に溶かしてサンプルの定量を行います。通常の分析では簡単に閉められるスナップキャップを使用しているのですが、そのままスナップキャップを使用して問題ないですか?
スナップキャップはスクリューキャップやクリンプキャップに比べてシール効果が低くなります。揮発性の非常に高い溶媒に溶かして定量を行う場合には、スクリューキャップまたはクリンプキャップのご使用をお勧めします。
*ウォーターズのスクリューキャップには通常よりも少ない回転数で確実にシール可能なクイックデザインを採用しておりますので、通常のスクリューキャップよりもねじこみ作業時間を短縮できます。
[→ TruView LCMS品質証明バイアル、LC/MS品質証明バイアル、 LC/GC品質証明バイアル、不活性(DV)ガラスバイアル、プラスチックバイアル] |
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分析中にセプタムが脱落することがあります。また、オーバーナイトで分析を行った際、朝見たらいくつかバイアルが割れていました。何が問題でしょうか?
ニードルがセプタムの中央に挿入されているかご確認ください。中央にきちんと挿入されている場合、ニードル先端が鈍化してだめになっていることが考えられえます。先端が鈍化したニードルではセプタム挿入に3-5倍の力が必要となり、セプタムの脱落やバイアルの破損等が起こる可能性があります。
寸法規格が厳しく管理されたバイアルを使用することで、ニードルへのダメージを防ぐことができます。ウォーターズのバイアルは寸法規格が厳しく管理されております。特に LC/GC品質証明バイアル 、LC/MS品質証明バイアル、TruView LCMS品質証明バイアルは業界内で最も厳しい許容値を設定し、品質試験を行っています。 [→ TruView LCMS品質証明バイアル、LC/MS品質証明バイアル、 LC/GC品質証明バイアル]
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有機溶媒比率の高い溶媒(またはギ酸等を含む溶媒)でアナライトを溶かしてLC/MSで定量を行っています。カラム・ポンプ・移動相条件など十分検討を行ったのですが、まだバックグラウンドが高く測定値が正しいかどうか不安です。バイアルが原因ということは考えられますか?
バイアルの素材(ガラス・セプタム)がLC/MS分析に適していない、またはバイアル製造過程・梱包過程の品質管理が悪いとMSのバックグラウンドに影響することが考えられます。LC/MS分析での定量にはLC/MS分析に適した素材を使用してきちんと品質管理を行ったバイアルの使用をお勧めします。ウォーターズのTruView LCMS品質証明バイアルおよびLC/MS品質証明バイアルは、LC/MS分析に最適な素材を厳選し、LC/MSを用いて品質管理を行っています。
[→ TruView LCMS品質証明バイアル、LC/MS品質証明バイアル] |
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微量サンプル分析にマキシマムリカバリーバイアルを勧められました。マキシマムリカバリーバイアル(またはトータルリカバリーバイアル)は微量インサート使用と比べてどんな利点があるのですか?
微量インサートを入れる手間が省けますので、工程が少なく汚染の機会が減少します。加えて微量インサート使用時に比べて口が広いので、サンプル注入が容易です。また、サンプルが微量の場合だけでなくサンプルをなるべく多く(サンプル残存量ぎりぎりまで)注入したい場合にも、マキシマムリカバリー(またはトータルリカバリー)では1本のバイアルで幅広いインジェクション量に対応します。
[→ TruView LCMS品質証明バイアル、LC/MS品質証明バイアル、 LC/GC品質証明バイアル、不活性(DV)ガラスバイアル] |
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最適なバイアルを選択する際に何を考慮すればいいですか?
下記のようなサンプルの性質を考慮する必要があります。
- 光に敏感なサンプルかどうか(光で分解・変化してしまわないか)
光で分解・変化するサンプルには 褐色バイアル
- サンプル(または溶解する溶媒)の揮発性
揮発性が高い場合はスクリューキャップまたはクリンプキャップ
- ガラスの極性表面と水素結合するか
水素結合する場合はTruView LCMS品質証明バイアル、不活性(DV)ガラスバイアルまたはプラスチックバイアル
*その他、サンプルの量や濃度に関しても考慮する必要があります。
[→ TruView LCMS品質証明バイアル、不活性(DV)ガラスバイアル、プラスチックバイアル] |
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プレスリットセプタムを使用しているが、繰り返しインジェクション時の再現性が向上しない。どうして?
ご使用中のバイアルのメーカーをお確かめください。ウォーターズ社プレスリットセプタムは高い密閉性と正確な圧力調整機能を有しています。見た目だけが似ている類似品にご注意ください。 |
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プレスリットセプタムでは揮発性が高いサンプル溶液の場合密閉性が不安。
ウォーターズ社プレスリットセプタムは高い密閉性を持ち、サンプル溶液の揮発の心配はありません。 |
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サンプルバイアルのセプタムがオートインジェクタニードルに押されて落下する。どうしたら良いか?
プレスリットバイアルをご使用ください。ニードル貫通時の力を分散し、セプタム落下を防ぎます。 |
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オートインジェクタニードルがセプタムかすで良く詰まるのですが、改善する方法はありますか?どうしたら良いか?
プレスリットバイアルをご使用ください。スリットの開閉によりニードルが貫通しますので、セプタムかすが出ません。 |
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PFOS/PFOAの分析をしています。テフロンのセプタムを使用していない方がいいとは思いますが、バイアル本体の方は何か注意点ありますか?
パーフルオロ化合物の分析にガラスバイアルを使用すると、化合物が吸着する可能性があります。バイアル本体にはポリプロピレンバイアルをお勧めいたします。ウォーターズのPEキャップ付きポリプロピレンバイアルのご使用をお勧めします。
[→ プラスチックバイアル] |
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プラスチックバイアルの使用が向いていないサンプルはありますか?
プラスチックで吸着が問題となるのは疎水性の高い成分になります。例えば一般的なC18カラム、移動相で保持が強く溶出時間が遅くなるような化合物の場合に吸着の可能性があります。このような化合物の場合にはプラスチックバイアルではなく、ガラスバイアルをご使用ください。 [→ TruView LCMS品質証明バイアル、LC/MS品質証明バイアル、LC/GC品質証明バイアル、不活性(DV)ガラスバイアル] |
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ウォーターズのガラスバイアル(テフロン/シリコンセプタム)を使用していますが、-80℃でも使えますか?
-80℃ の低温ではセプタムが固くなりニードルにダメージを与えますので、-80℃でのご使用は推奨いたしません。テフロン/シリコンセプタムの使用温度範囲は -40℃~200℃になります。この範囲内でご使用ください。 |
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異なる会社のHPLCシステムを同時に使用しています。バイアルの購買が煩雑です。何か良い方法はありますか?
寸法規格が厳しく管理されたウォーターズバイアル&アクセサリーはメーカーと問わずほとんどすべてのHPLC装置に使用可能です。バイアル選択チャートをご覧ください。ウォーターズから一括購入することにより購買の手間が減り、また数量割引が期待できます。
[→ LC/MS品質証明バイアル、LC/GC品質証明バイアル、不活性(DV)ガラスバイアル、プラスチックバイアル] |
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