SFCとは?

SFCは、Supercritical Fluid Chromatography(=超臨界流体クロマトグラフ)の略です。多くの物質が一定の温度と圧力をかけた際に超臨界流体になります。超臨界流体は液体と気体の両性質をもった状態であり、これを用いる事で高速・高分離・高感度分析をもたらします。SFCでは二酸化炭素(CO2)を用います。CO2は極性がヘキサンと同等程度な為、SFCは順相クロマトグラフに相当します。

CO2は、以下の特長があります。

  • 簡単に超臨界流体に可能
    (critical point:温度31℃、圧力1,070psi)
  • 人体に極めて害が少ない
  • 廃棄が容易
  • コストが安い

 

超臨界流体とは?

通常、大気圧では固体-液体-気体になりますが、圧力と温度 を調整することで液体と気体の両方の性質をもった超臨界流体 が生まれます。超臨界流体は液体と比べ、拡散性が高く、粘性が 低い特徴があります。これを溶媒に用いることでカラム背圧を気にせず、 高流速での分析が可能になります。

気体(水蒸気)⇔液体(水)⇔固体(氷)

CO2の場合、大気圧条件下(1atom=15psi)では昇華します。

 

超臨界流体の特徴

圧力を少し上げて1,070psiにした場合、 温度31℃では、CO2は気体でなく、液体と気体の中間になります。 これが超臨界流体です。

超臨界流体⇔液体(液化炭酸)⇔固体(ドライアイス)

 

エコロジー(温暖化対策)

通常、有機溶媒を使用した場合、廃液が発生します。 それらは最終的に焼却処分を行う際、大量のCO2を 発生させます。SFCで利用されるCO2は産業で製造される 副産物を回収・高純度化して使用しています。ラボ施設から CO2を生み出さず、非常に環境に優しいクロマトグラフです。

*環境省地球環境局発表 温室効果ガス排出量算定方法ガイドライン ( 試案ver1. 6) に基づき算出

※本製品は高圧ガス保安法に抵触します。装置導入に際し、都道府県への届出が必要です。 日本ウォーターズは、コンプライアンスの観点から、メーカーとして装置導入時に必要な書類をご提供致します。

 

 

 

 

超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)

SFCは液体クロマトグラフィー(LC)とガスクロマトグラフィー(GC)、 双方の利点を持ったクロマトグラフィーです。SFCはキラル分析の世界標準として広く利用されており、 さらに、合成品を分取した場合、大きな律速になるエバポレーションの 労力を大幅に削減します。

 

SFCの利点

  • 光学異性体、構造異性体の分離
  • 分取アプリケーション(高速分取、分取後エバポレート時間の大幅短縮)
  • 順相クロマトグラフ-質量分析計(MS)の構築
  • 中極性~低極性化合物の分離
  • 溶媒使用量の削減

 

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