• アプリケーションノート

抽出物、浸出物および接触材料:イオンモビリティーで強化された質量分析ライブラリーの非常に貴重なメリット

抽出物、浸出物および接触材料:イオンモビリティーで強化された質量分析ライブラリーの非常に貴重なメリット

  • Michael McCullagh
  • Russell J. Mortishire-Smith
  • Jeff Goshawk
  • Jane Cooper
  • Markus Obkircher
  • Hanspeter Sprecher
  • Rudolf Koehling
  • Matthias Nold
  • Jens Jacobsen
  • Rachel Sanig
  • Waters Corporation
  • Merck KGaA

要約

Merck KGaA との共同研究では、一連の抽出物および浸出物の認定レファレンス物質(CRM)の混合物を使用して、ES+ モードおよび ES- モードで得られた保持時間、プリカーサーイオン、プロダクトイオンの m/z、および衝突断面積(CCS)の値で構成される、超高速高分離液体クロマトグラフィーイオンモビリティー質量分析(UPLC-IM-MS)ライブラリーを作成しました。イオンモビリティーで強化された質量分析ライブラリーには、従来の質量分析ライブラリーと比較して、累積特異性が追加して取り入れられています。これらを使用することにより、複雑なマトリックス中での同定において誤検出率が下がり、信頼性を高めることができます。

UPLC™-IM-MS ライブラリーを用いて、2 つの食料品サンプルをスクリーニングするノンターゲットスクリーニングアプローチを実施しました。抽出物および浸出物(E&L)のライブラリーを使用して、プラスチック、天然成分、添加した分析種などの遍在成分を同定しました。実験結果を質量分析ライブラリーのデータと比較したところ、ΔCCS 値は 2% 以内、保持時間は 0.1 分以内で、自信を持って同定できました。プロダクトイオンが観察されていない場合、CCS 値によって同定の信頼性が高くなりました。

生成した E&L ライブラリーの検証を行ったところ、このライブラリーを用いることで E&L を同定するためのノンターゲットスクリーニングが容易になりました。

アプリケーションのメリット

  • CCS 値が含まれている、溶出物および浸出物のイオンモビリティーで強化された質量分析ライブラリーを生成しました。このライブラリーにより、従来の質量分析ライブラリーと比較してさらに特異性を向上できます
  • 複雑なマトリックスの同定において、誤検出が減り信頼性が向上
  • 保持時間、プリカーサーイオン、プロダクトイオンの情報は、従来の MS データが組み込まれている分析に適用可能

はじめに

さまざまな業界での E&L 成分の同定と特性解析は、世界的な規制の増大によって推進されています1-7。 製品の包装材料や接触材料は、さまざまな化学物質で構成されており、これには、酸化防止剤、UV 安定剤、スリップ剤、着色剤などのポリマーやポリマー添加剤が含まれることがあります。これらの化学物質、その不純物、分解産物は、消費者向け製品に移り、望ましくない潜在的有害物質が食品、医薬、化粧品に混入します。考慮する必要がある人工製品の範囲は膨大で、単純な食品ラベルからリサイクル包装、衣料、薬物送達システム、埋め込み型医療デバイスに及びます。通常の E&L 分析ワークフローは、ターゲットスクリーニングのステップから始まります。このスクリーニングは、精密質量、保持時間、プロダクトイオンのデータに対してマッチングを行う成分のライブラリーまたはデータベースに基づいています。ライブラリーの品質は、スクリーニングアプリケーションの信頼性にとって、非常に重要です。ワークフローの次のステップはノンターゲットスクリーニングであり、それに続いて検出された未知成分の特性解析が行われます。このステップは通常、複雑で時間がかかりますが、比較および解析のソフトウェアツールを用いることで、このプロセスを支援し、加速することができます。

四重極飛行時間質量分析計(Q-ToF)などの高分解能質量分析計(HRMS)が、スクリーニングツールとして普及しています。ノンターゲット「フルスペクトル」データ取り込みを使用することで、1 回の分析で何千もの検出を行い、続いて過去に遡ってターゲットデータ分析を行うことができます。世界的にサンプルスループットの向上がさらに求められており、時間効率の向上やコスト削減に対する要求から、多成分化合物分析への移行が進んでいます。このアプローチは、食品サンプルや環境サンプル、およびさまざまな複雑なサンプルマトリックス中に存在する有機汚染物質の分析に使用されています8–13。スクリーニング法の目的は、調査対象サンプルに含まれるターゲット化合物を、誤検出率をできる限り最低限に抑えつつ、迅速に検出して同定することです。精密質量、同位体パターン、プロダクトイオンスペクトルなど、測定した化合物の特性を使用し、適切なフィルターを適用することで、サンプル中の化合物の有無を判定できます。複雑なマトリックス内では、これらの特性だけでマトリックスや分析種を同定することは困難な課題になる可能性があり、追加のメソッド開発戦略を採用する必要があります。別の次元のイオンモビリティー(IM)分離は、このような分析上の課題を軽減するとともに、CCS を介して同定の特異性を高めるのに役立ちます。

UPLC-IMS は、イオンモビリティー(MS 分析前の気相分離)と UPLC(中性分子種の分離)の組み合わせで構成されます14,15。UPLC(秒)、IMS(ミリ秒)、飛行時間型 MS(マイクロ秒)の所要時間は、複雑なサンプルのハイスループット分析の要件に適合しています。イオンモビリティー分離は、比較的弱い電界を使用して、イオンのパケットを不活性バッファーガス(窒素)中を通過させることによって行われます。イオンとバッファーガスの衝突回数によってドリフト時間が異なり、ドリフト時間は、イオンのサイズ、形状、電荷の関数であり、極性バッファーガスを使用する場合はイオンの双極モーメントによって異なります。イオンモビリティーにより、LC(疎水性)および MS(m/z)での分離に、補完的な記述子である CCS に加えて、追加の次元が追加されます。同定の特異性を増強するための CCS の有用性が、広範囲のアプリケーションにわたって示されています16–22

以前に説明した質量分析ライブラリー作成戦略 23 を使用して一連の E&L 化合物を UPLC-IM-MS を使用して特性解析しました。作成したライブラリーを使用することで、四重極ベース、ToF ベース、または IM ベースの分析が容易にできます。採用した戦略により、特性解析した分析種の保持時間(tr)、プリカーサーイオン、プロダクトイオン、CCS のデータが得られます。

ウォーターズと Merck KGaA の共同研究の一環として、分析種の定量に使用する CRM 標準混合物が含まれている E&L ライブラリーを共同で構築しました。E&L 化合物のライブラリーを使用して、2 種類の食料品のノンターゲットスクリーニングを行いました。 

実験方法

サンプルの説明

食品マトリックス:10:1(H2O)に希釈したオレンジコーディアル、アップルコーディアルが含まれているカシス、サンプルスパイク濃度 100 pg/µL。

  • サンプル ES+:フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、ビスフェノール A ビス(2,3-ジヒドロキシプロピル)エーテル、ビスフェノール A ジグリシジルエーテル、ベンジルブチルフタル酸、ビス(4-クロロフェニル)スルホン、フタル酸ジブチル。
  • サンプル ES-:3,5-ジ-tertーブチル-4-ヒドロキシベンジルアルコール、ビスフェノール A、2,4-ジ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、テレフタル酸、オクタデシル 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸。

すべての標準試料は、Sigma-Aldrich(Merck KGAa)(スイス、Buchs)から提供されました。

分析条件

LC 条件

LC システム:

Waters ACQUITY™ UPLC I-Class システム

バイアル:

LCMS 品質証明透明ガラス 12 × 32 mm スクリューネックトータルリカバリーバイアル、キャップ付きおよびプレスリット PTFE/シリコンセプタム付き、1 mL(製品番号:600000671CV)

カラム:

ACQUITY Cortecs™ C18、90 Å(1.6 µm、2.1 × 100 mm カラム)

カラム温度:

50 ℃

サンプル温度:

6 ℃

注入量:

10 µL

流速:

0.3 mL/分

移動相 A:

H2O + 1 mM 酢酸アンモニウム(0.1% ギ酸 v/v 含有)

移動相 B:

MeOH

グラジエントテーブル

MS 条件

MS システム:

SYNAPT™ XS

イオン化モード:

ES+/ES-

取り込み範囲:

m/z 50 ~ 1200

取り込み速度:

10 スペクトル/秒

キャピラリー電圧:

1 kV/0.8 kV

脱溶媒温度:

550 ℃

イオン源温度:

150 ℃

ロックマス:

ロイシンエンケファリン(m/z 556.2766)

測定モード:

HDMSE

コリジョンエネルギー:

コリジョンエネルギーのランプ(20 ~ 40 eV/20 ~ 50 eV)。

IMS パラメーター:

既定値:T-Wave 速度ランプ = 開始:1000 m/s 終了:300 m/s、T-Wave パルス高さ = 40 V、それぞれの気体セルでのヘリウム流 180 mL および窒素流 90 mL(バッファーガス)を使用し、IM セル圧力約 3.2 mBar

キャリブレーション:

IMS/ToF キャリブレーションキット(製品番号 186008113)(ウォーターズコーポレーション、英国)

結果および考察

E&L 分析の分野は非常に広範で、多くの未知試料が多数含まれますが、tr、プリカーサーイオン、プロダクトイオン、CCS 値が組み込まれた E&L ライブラリーを作成することで、ノンターゲットスクリーニング分析に特異性が加わります。E&L の分析は、汚染が遍在するために困難になる場合があります。行う検証の適用範囲は、ライブラリーを検証し、追加の同定での信頼性を示すように設計されています。

オレンジコーディアルおよびアップルコーディアルが含まれているカシスの 2 種類の食料品に 100 pg/µL の E&L 標準試料をスパイクして分析し、作成されている E&L ライブラリーを確認しました。添加したオレンジコーディアルの UPLC-IM-MS ES+ 分析で得られた対応する結果が、図 1 に示されています。添加した E&L 分析種が同定され、保持時間エラー 0.1 分未満、質量精度 5 ppm 未満、予想プロダクトイオンカウント 0 ~ 3、Δ TWCCSN2 2% 未満でした。[M+H]+、[M+Na]+、[M+K]+ の各分子種の組み合わせが観察されました。同定された 4 種類の分析種について、2 つの TWCCSN2 値が測定され、特異性が向上しました。フタル酸ジブチルの場合、プロダクトイオンは観察されませんでしたが、CCS 値によって追加の記述子が提供され、同定の信頼性が向上しました。

図 1 に示されているように、トリフェニルホスフィン酸化物、トリフェニルリン酸、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)リン酸が検出され、保持時間エラー 0.05 分未満、質量精度 3 ppm、予想プロダクトイオンカウント 0 ~ 2、Δ TWCCSN2 1.65% 未満でした。これらの分析種は、遍在するプラスチック成分の汚染物質であり、溶媒中およびマトリックスブランク試料中でのこれらの同定は高い信頼性で達成されました24–25。さらに、トリアセチンが検出および同定され、保持時間エラー 0.0 分未満、質量精度 0.9 ppm、予想プロダクトイオンカウント 0、ΔTWCCSN2 0.5% でした。トリアセチンの結果のサマリープロット(図 1 参照)から、オレンジコーディアル食料品中では検出されていますが、ブランク試料やアップルコーディアルが含まれているカシスでは検出されないことがわかります。トリアセチンは、食料品のラベルに特定食品添加剤として示されていません。トリアセチンの検出を合理化するために、シトラス風味のソフトドリンクに流通中の分離を防ぐための乳化剤として使用される「ウッドロジンの乳化剤グリセロールエステル」としてリスト化されている成分に、焦点を当てて、食料品の成分の調査を行いました。トリアセチンは一般的な食品添加物(E1518)で、香味料中の溶剤などとして使用され、その化学式は C3H5(OCOCH3)3 です。これは、トリグリセリド(グリセロールのトリエステル)に分類されます。天然物であるウッドロジンのグリセロールエステルは、ダイオウマツ(pinus palustris)やスラッシュパイン(pinus elliottii)の木から採られ、精製を経て飲料グレードの増量剤として使用されます。トリアセチンは、ウッドロジンの天然成分として検出された可能性があります。

図 1.  オレンジコーディアル、添加した分析種、遍在する環境汚染物質でのトリアセチンの検出を示す ES+ サマリープロット

添加した分析種は、アップルコーディアルが含まれているカシス中で正常に同定され、同様に遍在するプラスチック成分が検出されました(図 2 参照)。さらに、D-ソルビトールが検出および同定され、保持時間エラー 0.0分、質量精度 -3.3 ppm、予想プロダクトイオンカウント 0、ΔTWCCSN2 1.15 % でした。CCS 値により、プロダクトイオンがない場合の追加の記述子が得られました。D-ソルビトールの結果のサマリープロット(図 2 参照)により、アップルコーディアルが含まれているカシスでの検出が示されていますが、オレンジコーディアルには存在しません。食料品のラベルでは、D-ソルビトールは特定食品添加物として示されていません。ラベルには、食料品成分に濃縮液からのフルーツジュースが含まれていることが表示されています(リンゴ 9%、カシス 1%)。D-ソルビトールは、天然物としてリンゴとカシスの両方に含まれています26

図 2.  アップルコーディアルが含まれているカシス、添加分析種、遍在する環境汚染物質での D-ソルビトールの検出を示す ES+ サマリープロット
図 3a.  保持時間で揃えたトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)リン酸塩のプリカーサーイオンおよびプロダクトイオンのスペクトル
図 3b.  保持時間およびドリフト時間で揃えたトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)リン酸のプリカーサーイオンおよびプロダクトイオンのスペクトル
図 3c.  トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)リン酸の到達時間の分布

UPLC-IM-MS ES- 分析を使用した検証も行い、スパイクした E&L 分析種が正常に同定され(図 4 参照)、保存時間エラー 0.2 分未満、質量精度 5 ppm 未満、予想プロダクトイオンカウント 0 ~ 3、TWCCSN2 1% 未満でした。D-ソルビトールではデュアル極性同定を行いました。脂肪酸(FA)、アラキドン酸、エライジン酸も同定されています。結果のサマリープロットから、エライジン酸、溶媒ブランク試料、マトリックスブランク試料で高いバックグラウンドレスポンスが検出されたことが容易に観察されました。脂肪酸は、溶媒中の汚染物質として報告されており、ラボのハードウェア/消耗品から浸出する可能性もあります27。ただし、オレンジコーディアルでは、エライジン酸のレスポンスが高く、オレンジコーディアル固有の成分が検出されたことを示しており、FA(C18)成分が同定されたことが示されています。柑橘系の果物の脂肪酸成分には、オレイン酸(C18:1)、ステアリン酸(C18:0)、アラキドン酸(C20:0)などがあります28-30。高純度標準試料を使用してさらに調査を実施しました。オレイン酸の場合、tr = 7.01 分、平均 TWCCSN2 = 178.8 Å2 でした。エライジン酸の場合、tr = 7.07 分、平均 TWCCSN2 = 179.8 Å2 であり、これによってエライジン酸の検出が確認されました。「オレンジスカッシュ」と一般に呼ばれるオレンジコーディアルは、パウダー状のオレンジ(オレンジをまるごと粉砕したもの)を使用して製造され、脂肪酸食品商品の供給源になっています。E&L ライブラリー内の FA の内容を拡張し、オレンジコーディアル中に顕著に存在する追加の FA 成分を特定し、サイクリックイオンモビリティー質量分析を利用した FA 異性体の調査を拡張することは、興味深いと思われます。

図 4.  ES 成分のサマリー。オクタデシル 3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、スパイク分析種、アップルコーディアルが含まれているカシス中の遍在する環境汚染物質の検出が示されています。

結論

保持時間 tr、プリカーサーイオン、プロダクトイオン、CCS 値で構成される E&L 低分子の ES+ および ES- UPLC-IM-MS ライブラリーを作成しました。このライブラリーを使用することで、E&L のノンターゲットスクリーニングを容易にすることができます。

作成したライブラリーの検証は、2 つの食料品サンプルのノンターゲットスクリーニングを使用して行いました。この調査では、スパイク分析種すべての同定の実行により、再現性およびイオンモビリティーで強化された質量分析ライブラリーの有用性に対する信頼が得られました。さらに、遍在するプラスチック成分も同定されました。

E&L ライブラリーの成分の多様性と E&L のスクリーニングでの課題の複雑さが、ラボのハードウェアや消耗品に存在する天然の FA 化合物(「浸出」分析種でもある)の検出によって、効果的に示されています。アップルコーディアルが含まれているカシス中で同定された食品添加物甘味料 E 420(D-ソルビトール)は、リンゴやカシスに存在する天然物です。オレンジコーディアル中で同定された食品添加物(E1518)でもあるトリアセチンは、おそらくウッドロジンのグリセロールエステルの成分です。

イオンモビリティーにより、CCS 値に加えて別次元の特異性が得られることで、プリカーサーイオンおよびプロダクトイオンのスペクトルのクリーンアップが容易になります。ライブラリーのサイズだけでなくその品質が、サンプル中の E&L を迅速に決定する上で最も重要です。

この調査では、UNIFI ワークフロー、tr の特異性、CCS、プリカーサーイオンおよびプロダクトイオンのライブラリー中の内容を使用して実施され、検出された分析種の迅速な同定とその裏付けが可能になり、E&L の同定でのイオンモビリティー質量分析ライブラリーの重要なメリットが示されています。

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720007655JA、2022 年 6 月

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