• アプリケーションノート

微量レベルの N-ニトロソアミン類の定量において低質量 MRM トランジションのバックグラウンド化学ノイズを最小限に抑えるための推奨アプローチ

微量レベルの N-ニトロソアミン類の定量において低質量 MRM トランジションのバックグラウンド化学ノイズを最小限に抑えるための推奨アプローチ

  • Marian Twohig
  • Dr. Padmakar Wagh
  • Margaret Maziarz
  • Amy Bartlett
  • Waters Corporation

要約

2018 年にバルサルタンの医薬品有効成分(API)に含まれる N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出され、その後複数のクラスの医薬品でニトロソアミンが発見されました。以後、保健当局は、医薬品市販承認取得者(MAH)が新規医薬品、開発中の医薬品、市販医薬品中のニトロソアミンの存在量を管理および低減するためのアプローチを採用することを要求しています。ニトロソアミン類には変異原性があり、ヒトに対する発がん性の可能性があると考えられています。

規制で設定されている許容摂取量(AI)のスレッシュホールドレベルのニトロソアミン類の微量分析を行うには、高感度で選択的な分析法が必要です。タンデム四重極質量分析計は、使いやすさ、頑健性、感度、およびマルチプルリアクションモニタリング(MRM)実験におけるプリカーサーイオンおよびプロダクトイオンの選択(取り込み)により得られるアッセイ選択性により、複雑なマトリックス中の定量的測定に最適な性能特性を提供します。

LC-MS/MS 実験は、選択性が優れているにもかかわらず、MRM 取り込みにおいてノイズが観察される可能性があり、これによって分析法の検出感度が低下する場合があります。低分子量分析種の微量分析は、この質量範囲にしばしば存在する化学的干渉により、困難になる場合があります。以下に、大気圧化学イオン化(APCI)およびタンデム四重極質量分析計を搭載した超高速液体クロマトグラフィー(UPLC)を使用したニトロソアミン類の分析について説明します。NDMA およびその他のニトロソアミン類の分析において発生するバックグラウンドノイズが、コーンガス、コーン電圧、高純度移動相の使用の評価などの戦略を組み合わせることで軽減されました。

アプリケーションのメリット

  • Xevo™ TQ Absolute タンデム四重極質量分析計を MRM 取り込みモードで使用した、微量レベルのニトロソアミン類の検出
  • 複数の確認イオンを使用することにより、不純物検出の選択性における信頼性が向上
  • ノイズ軽減ツールにより、分析種のシグナル対ノイズ比の改善を支援
  • Premier HSS T3 カラムおよび ACQUITY™ Premier UPLC システムを使用した、同重体である NDPA および NDIPA(m/z 130を含む 7 種類のニトロソアミン不純物の保持およびクロマトグラフィー分離

はじめに

2018 年にバルサルタンの医薬品有効成分(API)に含まれる N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出され、その後複数のクラスの医薬品でニトロソアミンが発見されました。以後、すべての市販医薬品中のニトロソアミンの存在量を低減するために協調的な取組みが行われてきました。ニトロソアミン類には変異原性があり、ヒトに対する発がん性の可能性があると考えられます。そのため、医薬品製造者や医薬品市販承認取得者は、ニトロソアミンの存在量を慎重にモニターおよび管理して、重要な医薬品を安全に継続して供給できるようにすることが求められてきました。保健当局は、すべての市販の医薬品および新薬に含まれるニトロソアミン類の存在量を低減および管理するために、3 つのステップ(リスク評価、リスクが特定された場合の確認分析試験、レポート作成) に従うように製造者を指導してきました。

リスク評価により、ニトロソアミン類が生成されて、最終的な医薬品に存在する可能性があると判定された場合は、分析試験による定量が必要になります1-3。 一部のニトロソアミン類は AI が非常に低いため、規制で許容されているスレッシュホールドレベルのニトロソアミンの微量分析を行うには、高感度で選択的な分析法が必要です。さらに、現在行われているバッチリリース試験の必要性を軽減する能力を製造者が獲得するには、規制当局が設定している不純物の AI スレッシュホールドの 10% まで定量できる高感度のアッセイが必要です。タンデム四重極質量分析計は、MS/MS を使用した複雑なマトリックス中の微量レベルの分析種の定量において、優れた性能特性を提供します。特に MRM 取り込みでは、構造的に関連しているプロダクトイオンを特定のプリカーサーに関連付けることで、高い選択性と感度が得られます。LC-MS/MS 分析法と GC-MS/MS 分析法はいずれも、さまざまな N-ニトロソアミン類の微量レベルでの定量的測定に使用されています4–8。 LC-MS/MS は特に、熱的に不安定な化合物に加えて、極性化合物および非極性化合物の分析に適しています7。溶液ベースのイオン化手法であるエレクトロスプレー(ESI)、および気相でイオン化する APCI が、さまざまなマトリックス中のニトロソアミン類の分析に使用されてきました4,5,9,10–12。APCI は、マトリックス干渉の影響を受けにくいと報告されています7,11,12

LC-MS/MS 実験は選択性が高い一方、ニトロソアミン類などの非常に低質量の分析種の微量分析で問題となる一般的な課題は、干渉によって検出感度を低下させる可能性がある MRM 取り込みで観測されるバックグラウンドノイズのレベルです。LC-MS/MS アッセイで微量レベルの検出機能を維持するには、システムの清浄度を維持し、分析中にシステムに混入する可能性のある汚染を避けるための対策を講じることが不可欠です。以下に、APCI ポジティブイオン化およびタンデム四重極質量分析計を搭載した超高速高分離液体クロマトグラフィー(UPLC™)(図 1)を使用したニトロソアミン類の分析において、バックグラウンドの化学ノイズの影響を低減するために取ったアプローチについて説明します。コーン電圧、コーンガス流量、移動相の評価など、ニトロソアミン類の定量 MRM トランジションおよび確認 MRM トランジションのためのノイズ低減戦略について説明します。最適化した分析法を、7 種類の N-ニトロソアミンの真正標準試料の超低検出レベルでの分析(表 1 および図 2)に適用しました。

実験方法

ウォーターズのソリューション

  • ACQUITY Premier UPLC システム
  • Xevo TQ Absolute タンデム四重極質量分析計
  • ACQUITY Premier HSS T3 1.8 µm、2.1 × 100 mm(製品番号:186009468
  • 装置コントロール:MassLynx™ 4.2 ソフトウェア
  • データ解析:Targetlynx™
図 1.  Xevo TQ Absolute タンデム四重極質量分析計および ACQUITY Premier システム
表 1.  N-ニトロソアミン類およびそれらの化学式、実測 m/z、CAS 番号のリスト
表 2.  分析した 7 種類のニトロソアミンに使用した、定量 MRM トランジションおよび確認 MRM トランジション、コーン電圧、コリジョンエネルギーの設定
図 2.  この試験で使用したニトロソアミン類の構造

結果および考察

コーンガスの最適化

確認イオンおよびその定量イオンに対する比(表 2)を使用することで、疑われる不純物を正しく同定するための信頼性が大幅に高まります。これは特に、例えば高濃度の医薬品有効成分(API)など、高い化学的バックグラウンドや干渉物質が存在する場合における、低レベルの低質量不純物の検出および定量に役立ちます。NDMA の真正標準試料の、保持時間(tR2.09 分での定量 MRM トランジションおよび 2 つの確認 MRM トランジションを示すクロマトグラムを図 3A に示します。分析法開発時に、75.1>43 の NDMA 確認トランジションで観察されるバックグラウンドノイズの存在量を低減するために、コーンガス流量試験を実施しました。コーンガスは、溶媒クラスターやその他の干渉イオンの存在量を低減するように最適化できる有用なパラメーターであり、結果として、シグナル対ノイズ比(S/N)が向上します。図 3B に、コーンガス流量の増加が、NDMA の 75.1>43 の MRM トランジションで観察されるバックグラウンドノイズに及ぼす影響を示します。コーンガス流量を 150 L/時間から 500 L/時間に増加させると、ノイズが減少しています。このパラメーターを最適化することで、最も高い S/N 比が得られます。コーンガス流量の増加が、他の分析種の S/N 比や MRM トランジションに悪影響を与えないようにすることが重要です。

図 3.  NDMA の真正標準試料(0.5 ng/mL、10 µL)の分析で得られたクロマトグラム。確認 MRM トランジションにおけるバックグラウンドノイズの上昇(75.1 > 43)を 3A(左下)に示します。コーンガス流量を 150 L/時間から 500 L/時間に増加させた場合のノイズレベルに対する影響が、重ね合わせたクロマトグラムの 75.1>43 MRM トランジションで見られます(図 3B、右)。

最適なコーンガス流量は 350 L/時間と判定されました(図 4A)。これは、他の NDMA の MRM トランジションの S/N 比(図 4B)に悪影響を及ぼすことなく最も高い S/N 比が得られたためです。75.1>43 トランジションにおけるバックグラウンドノイズは、コーンガス設定 350 L/時間を使用することで大幅に改善され、この確認トランジションの可視性が向上しました。さらに、他の NDMA のトランジション(75.1>58 および 75.1>44)でもシグナルの増強が観察され、その結果、これらのトランジションの S/N 比が向上しました(図 4B)。

図 4.  A)150 ~ 500 L/時間のコーンガス流量における S/N 比を示すクロマトグラム。B)最適なコーンガス流量 350 L/時間および大幅なノイズ低減の達成を示す、NDMA(NDMA 0.5 ng/mL、10 µL)の分析で得られた MRM クロマトグラム。

ノイズの影響を受ける MRM トランジションでのコーン電圧の最適化

コーン電圧は、イオン源から質量分析の次の段階へのイオン透過が最大になるように最適化されています。化合物特異的なコーン電圧の最適化は、MassLynx ソフトウェアの Intellistart 自動チューニングを使用して自動的に行えます。このコーン電圧は、ベースラインノイズの上昇が認められる状況でも使用できます。前のセクションで説明したように、NDMA の確認 MRM トランジションの 1 つでバックグラウンドノイズの上昇が観察されました。このトランジションに対してコーン電圧最適化試験を行うことで、この MRM チャンネルのノイズを低減することができ、これをコーンガスと組み合わせて使用しました。

コーンガス設定 350 L/時間を使用して、75.1>43 MRM トランジションのコーン電圧を 25 ~ 70 V の間で変化させました。図 5A に各コーン電圧設定での S/N 比を示します。ベースラインノイズが増加するピーク溶出後の領域でノイズを測定したところ、最適なコーン電圧は 50 V と判定されました。コーン電圧 25 V でシグナルが最高になりますが、この領域で観察されるノイズにより、このコーン電圧で観察される全体的な S/N 比が低下します(図 5B)。S/N 比の向上とシグナル強度の低下のバランスを取ることが重要です。定量イオンの強度に影響を及ぼすことなく影響を受ける MRM トランジションに、あるいはバックグラウンドノイズの影響を受けない可能性のあるその他の MRM トランジションに、コーン電圧を個別に印加することができます。

図 5.  A)NDMA の真正標準試料(1.0 ng/mL、10 µL)の分析で、確認トランジション 75.1>43 について得られたクロマトグラム。コーン電圧 25 ~ 70 V での S/N 比を示しています。B)コーン電圧 25 V、30 V、50 V がシグナル強度およびベースラインノイズに及ぼす影響を示すクロマトグラムの重ね描き。

移動相からのノイズの寄与

微量レベルの定量分析では、分析システム全体の設定に注意を払って、バックグラウンドノイズの増加や分析感度の低下をもたらす移動相リザーバーおよび溶媒の汚染を避ける必要があります。微量レベルの濃度を測定するのに必要な検出感度を維持するには、高純度の移動相および添加剤を使用することが重要です。この実験では、LC-MS グレードのギ酸およびギ酸アンモニウムを LC-MS グレードの溶媒とともに使用しました。2 種類のブランドの LC-MS グレードのメタノールを比較しました。図 6A に、強溶出溶媒としてメタノールを使用して、NEIPA の真正標準試料(0.1 ng/mL、10 µL の注入)を分析したクロマトグラムを示します。各溶媒ブランドのメタノールを使用して標準試料を 5 回注入し、強度軸をリンクした状態でクロマトグラムを重ね描きしました。ブランド A のメタノールを使用すると、NEIPA の定量トランジションにバックグラウンドノイズの上昇(117.1>75)が認められ、S/N 比に大きく影響しました(図 6B)。ノイズの増加は、NDPA および NDIPA の定量トランジションおよび確認トランジションだけでなく、NEIPA の確認トランジションでも認められました(データは示していません)。メタノールブランド B を強溶出溶媒として使用すると、これらのトランジションにおけるバックグラウンドノイズの減少と S/N 値の増加が見られました。

図 6.  A)溶媒ブランド A のメタノール(n=5)と溶媒ブランド B のメタノール(n=5)を使用して分析した NEIPAの MRM トランジションの定量トランジション(117.1>75)のクロマトグラムの重ね描き。溶媒ブランド A を使用した場合に、この MRM トランジションのノイズが増加しているのがわかります(0.1 ng/mL、10 µL)。B)各ブランドのメタノールを使用して観察された S/N 比の比較。

N-ニトロソアミン類の微量レベルの定量

分析法を最適化し、バックグラウンドノイズを最小化した後、真正ニトロソアミンの溶媒標準試料を 3 回繰り返し注入して、質量分析計の感度および直線性範囲を評価しました。各ニトロソアミンの検出限界(LOD)と定量限界(LOQ)は、S/N 比の基準 3:1 および 10:1 をそれぞれ使用して決定しました。ニトロソアミン類の標準試料の保持時間におけるシグナルをベースラインノイズの代表的な範囲とともに使用して、各化合物の LOD および LOQ における S/N 比を計算しました。図 7A に、ピーク間アルゴリズムを使用して、NDMA について得られた S/N 比を示しています。
NDMA のレスポンスは 0.02 ~ 100 ng/mL の範囲で直線的でした(図 7B)。その他のニトロソアミンの結果を表 3 にまとめています。

図 7.  A)LOD(0.01 ng/mL)および LOQ(0.02 ng/mL)における NDMA の真正標準試料およびブランク注入(30 µL 注入)の分析で得られたクロマトグラム。各レベルでの S/N 比を示しています。B)3 回繰り返し注入で試験した結果、NDMA の直線性範囲は 0.02 ~ 100 ng/mL、残差は LOQ で 16% 未満、検量線範囲全体にわたって <+/-9% でした(上段)。
表 3.  分析した真正ニトロソアミン標準試料の LOD と LOQ を判定しました。直線性範囲と R2 値も示しています。

図 8 には、LOD および LOQ における NDMA の定量 MRM トランジション(75.1>58)および 2 つの確認 MRM トランジション(75.1>43 および 75.1>44)のクロマトグラムを、ブランク注入とともに示しています。

図 8.  NDMA の真正標準試料(0.01 ng/mL および 0.02 ng/mL、30 µL 注入)および溶媒ブランクの分析で得られたクロマトグラム

結論

微量のニトロソアミン類の分析における最大検出感度を維持し、最適の S/N 比を得るために、LC-MS/MS システム全体のバックグラウンドノイズを管理する必要があります。ターゲットの MRM バックグラウンドにさらにノイズを加えない LC-MS/MS グレードの溶媒および添加剤の使用が望まれます。ベースラインノイズが上昇する場合は、コーンガス流量を最適化して干渉イオンを低減することで、イオン化効率を改善し、定量イオンおよび確認イオンの S/N 比を向上させることができます。高濃度の API 存在下での不純物同定の信頼性を高めるには、確認イオンを使用することが重要です。コーン電圧は、分析種に対する感度を最適化するために使用されます。一方、コーン電圧は、ノイズの影響を受ける MRM トランジションにおいて S/N 比を改善するのに役立つ場合もあります。ピーク強度の低下と S/N 比の向上とのバランスを取るために、最適化試験を実施する必要があります。

このドキュメントに示した所見は、ニトロソアミン類の定量的分析の分析法開発において、バックグラウンドノイズの上昇が認められたり、疑われる状況で役立てることを目的としています。API または医薬品を含むサンプルの分析において上記の最適化パラメーターを補完するために、サンプル前処理またはクロマトグラフィー分離などのさらなる分析法の最適化が必要になる場合があります。

参考文献

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720007992JA、2023 年 7 月

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